研究課題/領域番号 |
12575019
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
応用微生物学・応用生物化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
江崎 信芳 京都大学, 化学研究所, 教授 (50135597)
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研究分担者 |
栗原 達夫 京都大学, 化学研究所, 助手 (70243087)
吉村 徹 京都大学, 化学研究所, 助教授 (70182821)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
12,600千円 (直接経費: 12,600千円)
2001年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2000年度: 7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
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キーワード | 好冷細菌 / 好冷菌 / 低温菌 / Acinetobacter / 低温活性酵素 / 脂質分解酵素 / リパーゼ / エステラーゼ / Acinetobactor / 好冷酵素 / プロテアーゼ |
研究概要 |
1.シベリアの永久凍土から、4℃で生育し、37℃で生育しない好冷細菌Acinetobacter sp.DWC6を単離した。本菌が、低温生育時に、菌体外にトリグリセリドを効率よく分解する酵素を分泌することを明らかにした。LB培地で4℃で生育させた場合、初濃度1%の大豆油の60%が7日間で分解され、本菌が低温環境での廃水処理に利用可能であることが示された。 2.Acinetobacter sp. DWC6から、脂肪酸ビニルエステルを良好な基質とする低温活性脂質分解酵素の遺伝子を単離した。本遺伝子のORFは777bpからなり、258アミノ酸残基をコードしていた。本酵素は、β-ケトアジピン酸エノールラクトンヒドロラーゼと高い相同性を持つことが示された。大腸菌を宿主とした本酵素の高発現系を構築し、酵素を均一に精製して諸性質を明らかにした。本酵素は単量体であり、短鎖アシル基を持つ脂肪酸ビニルエステルを効率的に加水分解した。本酵素はまた、4℃において、プロピオン酸ビニルとプロパノールからプロピオン酸プロピルを生成する反応など、種々のエステル交換反応を触媒した。ビニルエステルをアシル供与体とするエステル交換反応によってエステルを合成する上で有用な酵素であると考えられた。 3.Acinetobacter sp. DWC6から低温活性エステラーゼをコードする遺伝子を単離した。本エステラーゼの特定部位の配列を比較した結果、エステラーゼーリパーゼファミリー内のESTグループに属する可能性が示された。大腸菌を宿主とした高発現系を構築し、酵素の諸性質を調べた結果、短鎖アシル基を持つエステルに対して高い活性を持ち、また、常温菌の酵素に比べて活性化エネルギーが低いという低温適応した性質が認められた。 4.Acinetobacter sp. DWC6を宿主とするベクターを開発するとともに、効率的な形質転換法を確立した。
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