研究概要 |
平成13年度調査日程は,全体現地調査が9月24〜10月3日,個別現地調査を7月,11月,12月,1月に行った。今年度は海外調査の最終年度でもあり,これらの調査結果の解析,まとめに努め,2月に報告書を刊行した。報告書の概要は以下の通りである。 (1)921集集大地震の概要(過去の地震,地盤変位,加速度),(2)地震による被害一般(被害全体,山地災害,斜面災害,過去の地震災害),(3)地震前後の降雨状況(地震前後の降雨状況,平年値との比較),(4)聞き取り調査による大規模崩壊の状況(九〓二,草嶺崩壊),(5)土砂災害警戒避難システム(台湾の計画,日本との比較),(6)An introduction to the geology of Taiwan(地質全体,九〓二,草嶺の地質),(7)航空写真・衛星画像からみた山地災害(SPOT, IKONOSによる解析,台湾921地震にともなう斜面崩壊の発生場としての特徴,地震動による崩壊発生分布の地形および加速度との関係),(8)九九峰の災害(地震直後の状況,最近の状況,災害原因としての加速度,斜面崩壊機構,乾渓における土砂堆積の状況),(9)九〓二地区の災害(崩壊発生状況,最近の状況,地形・地質,崩壊発生の要因),(10)草嶺の災害(崩壊発生状況と最近の状況,過去の崩壊発生状況,地質地盤の状況,崩壊要因),(11)烏石坑渓の崩壊と土砂流出(921地震による崩壊,地震後の土砂流出と対策,2001年台風の影響),(12)1999年台湾地震後の土砂災害の推移と地形変化(清水渓上流-石鼓盤渓,加走寮渓の2小流域,崩壊土石流の発生状況と,崩壊地の履歴),(13)地盤の特性と斜面の安定性(崩壊要因としての加速度,土質強度特性,斜面安定解析),(14)921地震以来中部地區土石流状況研究(2001年土砂災害分布,土石流発生限界変化)。 また,台湾から研究者を2月末に招き,津市にて研究成果に基づき台湾地震災害研究報告会を開催し,研究討論を行った。
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