研究分担者 |
竹内 賢吾 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (40323612)
鹿島 健司 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (70292729)
鄭 子文 東京大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (90285768)
山内 直子 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (90311638)
石田 建 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (30333553)
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配分額 *注記 |
15,100千円 (直接経費: 15,100千円)
2002年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2001年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2000年度: 8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
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研究概要 |
平成12年に台湾国台湾大学,成功大学,平成13年には韓国ソウル大学,ASANメヂカルセンター,大邸大学医学部病理学教室を訪問して,組織標本,臨床情報を確認し,各施設から病変の未染色切片の日本への送付を受けた.また平成15年タイのチェンマイ大学,マヒドル大学を訪問した.チェンマイ大学では,我々がプロトコールを提供し,現地にてPCRを行うことになったが,技術的に成功していない.このため,台湾カポジ肉腫19症例,韓国カポジ肉腫10症例,キャッスルマン病9症例,リンパ腫64症例の未染色切片が研究材料として使用可能であった.日本症例については都立駒込病院カポジ肉腫12症例,リンパ腫140症例を用いた.各切片よりDNAを抽出し,HHV8-ORF26-nested PCR及びK-IVR1,ORF75-PCRを行った.さらに増幅断片の各塩基配列を決定し,亜型に分類した. HHV8-ORF26-nested PCRによるHHV8陽性所見は,台湾カポジ肉腫18/19(95%),韓国カポジ肉腫6/10(60%),韓国多巣性キャッスルマン病4/9(44.4%),韓国リンパ腫0/64であった.一方,日本ではカポジ肉腫12/12(100%),リンパ腫14/140(10%)にHHV8陽性所見を認めた. HHV8 ORF26あるいはK-1VR1の塩基配列による型は、台湾・韓国がC型優位であるのに対して,日本ではA型優位であり,日本における伝播様式の特殊性が想定された. ORF26配列に基づいたHHV8亜型とK-1VR-1配列に基づいた亜型の大半は一致していたが,リコンビナントによると考えられる塩基配列も認められた.ORF75による亜型分類とORF26の比較においても,リコンビナントの存在が確認された.頻回のrecombinationを示す事実から,HHV8が小集団内で伝播している可能性が考えられた.
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