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哲学的理論における抽象性と具体性-ヘーゲル哲学と看護理論に定位して

研究課題

研究課題/領域番号 12610004
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 哲学
研究機関大阪大学

研究代表者

中岡 成文  大阪大学, 文学研究科, 教授 (00137358)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2001年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードソクラティク・ダイアローグ / 公共的意思決定プロセス / テクノロジーアセスメント / コミュニケーション能力 / グループワーク / 臨床哲学 / 国際研究者交流 / ドイツ:オーストリア / プラグマティズム / 現場 / ソクラテス的対話 / 看護理論 / 癒し
研究概要

1.中心的な成果としては、ソクラティク・ダイアローグ(以下SD)という哲学的グループ対話方法論がもつ哲学的可能性が、理論的側面でも実践的側面でも明らかになった。SDは参加者の具体的・日常的経験にあくまで定位しつつ、それを各自が明晰に定式化し、また他の参加者の発言に耳を傾け、問いかけることによって、経験されたものの普遍的な意味を共同で取り出す。進行役(ファシリテーター)が媒介するその過程で、経験したものの当初の私秘性が公共的な方向へと開かれ、変容していく。発祥地ドイツとは文化的背景を異にする我が国でSDを有効に実践していくためには、進行役を中心としてどのような工夫が必要であるかを、本研究ではいくつかの点で明らかにした。また、参加型テクノロジーアセスメントにSDを応用する研究がEUで進められていることが報告され、日本でも同種の研究を実施する方向でEUのSD関係者と意見交換を行った。
2.アフォーダンス理論や生態心理学を援用しつつ、上空飛翔的ではなくマテリアルの次元にしっかり足をつけた理性について検討し、その特徴を明らかにした。すなわちそのような理性とは、現場(看護・介護を含む)の具体性を担保としつつも、その具体性になずみ閉じこもることを避け、適宜抽象化・普遍化の作業を行い、しかもその作業の限界をつねに自覚しているのである。
3.ヘーゲル哲学とのかかわりでは、京都学派の哲学、とくに田辺元の「絶対媒介の論理」に取り組み、この論理が現代の差異の論理に先駆しながらも、その実践概念の抽象性・思弁性のゆえに真の現場性をもちえないことを確かめた。

報告書

(3件)
  • 2001 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (14件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (14件)

  • [文献書誌] 中岡成文: "福祉のための臨床哲学"月刊福祉. 83(7号). 24-27 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 中岡成文: "いかなる哲学のための、いかなる教育か"アルケー・関西哲学会年報. 9. 142-151 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 中岡成文: "自分が中心であること"整形外科看護. 5(11号). 78-79 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 中岡成文: "臨床的理性批判"岩波書店. 203 (2001)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Nakaoka, Narifumi: "Clinical Philosophy for Social Welfare"Monthly Welfare. 83-7. 24-27 (2000)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Nakaoka, Narifumi: "What Kind of Education for What Kind of Philosophy?"Arche: Annual Review of the Kansai Philosophical Association. 9. 142-151 (2001)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Nakaoka, Narifumi: "Self-centeredness"Seikei-Geka Kango. 5-11. 78-79 (2000)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Nakaoka, Narifumi: "Clinical Critique of Reason"Iwanami Publishers. 203 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 中岡成文: "福祉のための臨床哲学"月刊福祉. 83・7. 24-27 (2000)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 中岡成文: "いかなる哲学のための、いかなる教育か"アルケー・関西哲学会年報. 9. 142-151 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 中岡成文: "自分が中心であること"整形外科看護. 5・11. 78-79 (2000)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 中岡成文: "臨床的理性批判"岩波書店. 203 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 中岡成文: "いかなる哲学のための、いかなる教育か"アルケー(関西哲学会年報). 9号(未定). (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 中岡成文: "環境課題を問う-哲学の視点から"環境情報科学. 30巻1号(未定). (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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