研究課題/領域番号 |
12610041
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
思想史
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研究機関 | 福島大学 |
研究代表者 |
小島 定 福島大学, 行政社会学部, 教授 (40113998)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | マックス・ヴェーバー / ロシア:ドイツ / ロシア社会学 / セルゲイ・ブルガーユフ / ロシア思想 / ユーリー・ダヴィードフ / セルゲイ・ブルガーコフ / マックス・ウェーバー / ロシア |
研究概要 |
本研究の目的は、20世紀を通じて、ロシアにおけるマックス・ウェーバーの受容の歴史と現状を解明することであった。研究の一応の成果として以下の点をあげることができる。1、ロシアでは1909年という早い時点で、セルゲイ・ブルガーコフ(1871-1945)が、ウェーバーの「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」(1904-1905)を世界に先駆けて「受容」した事実を明らかにすることができた。2、同時に、20世紀初頭の、このブルガーコフによるウェーバー受容の事実とその意味が、1世紀ちかく隔たった今日のロシアで「再発見された」事情を解明することができた。それは、ユーリー・ダヴィードフ(1929-)という理論社会学者による研究であるが、彼の研究は、社会主義解体後のロシアで、あらためてウェーバーの「プロテスタンティズム」論文が、きわめてアクチュアルな意義をもっていることを主張したものであった。3、本研究では、ダヴィードフのウェーバー研究全体を紹介しながら、なかでも「ウェーバーとロシア」というテーマが重要な位置を占めていること、そしてこのテーマが、ロシア国民の精神的=倫理的改革という彼の課題意識と深く結びついている所以を解明することができた。さらに、4、本研究では、国際的なウェーバー研究の中でも、ロシアのウェーバー研究、なかんずくダヴィードフの研究は注目すべき研究であるこ.とも明らかにした。本研究者は2001年3月に日本で開かれた第2回目独社会学会議で、ダヴィードフを中心とするロシアのウェーバー研究を紹介したが、その報告の記録は、ドイツの社会学雑誌、Kolner Zeitschrift fur Soziologie und Sozialpsychologieの最新号にも紹介された。この点も付け加えておきたい。
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