研究課題/領域番号 |
12610090
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験系心理学
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研究機関 | 東北学院大学 |
研究代表者 |
田多 英興 東北学院大学, 教養学部, 教授 (90045675)
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研究分担者 |
高橋 彌穂 東北学院大学, 教養学部, 教授 (90004671)
相川 利樹 東北学院大学, 教養学部, 教授 (10221029)
杉山 敏子 東北大学, 医学部・保健学科, 助教授 (90271957)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 内因性(自発性)瞬目 / 瞬目諸測度 / 生涯発達 / 標準値 / 左右眼瞼の同期 / 瞬目の時間分布 / 単独瞬目 / 瞬目バースト / 瞬目 / 系統発生 / 個体発生 / 性差 / 個体差 / 眼瞼の発生 / 眼瞼の比較 |
研究概要 |
本研究の問題意識は、従来から、内因性(自発性)瞬目研究において一貫しない、矛盾したデータがよく報告されることに疑問を持ったことから始まったが、その主な原因が瞬目の持つ例のないほどの個人差の大きさにあると考えて、その個人差の記述と、またそれが引き出されて来るであろう、発達の過程を解明することであった。その個人差の大きさに関して内外の論文を渉猟してひとつの論文にまとめた。さらに、発達過程と各年齢集団における瞬目率をはじめとする瞬目の諸測度(瞬目時間、左右眼瞼の同期、瞬目の時間軸における分布、瞬目バースト、瞬目率の分布の特徴、単独瞬目率)を、3ヶ月児から93歳までの14の年齢集団、約1400名のデータ(男女ほぼ半分ずつ)を収集して、解析した。大標本であることと出来る限り均一の課題を通して記録することで従来の問題点を回避しながら記録し、解析した。その結果、発達過程については、従来新生児はほとんど瞬目をしないと言われていた事実を大標本で確認し、その後徐々に増加し、10歳前後でほぼ成人の域に達し(これは従来の知見を改訂するものであった)、その後は高齢者まで大きな変化はないこと、この曲線は神経系の発達と近似すること、性差については成人において女性の方の瞬目率がやや多い傾向を確認できたが、年少者では差が認められなかったこと、瞬目時間については仰臥位にあった3ヶ月児を除くと瞬目率の発達曲線とよく似ていること、左右眼瞼の同期は各年齢を通じて驚くべき正確さであること、瞬目バーストの出現率に年齢差あまりないこと、単独瞬目率つまり眼球運動や体動など連動しない瞬目は発達の良い指標になる可能性のあること、そして何よりも各年齢集団における瞬目の各測度についての標準値を提供したことで、少なくともBetween-Subject計画の実験では参照すべき重要な資料を提供したこと、が成果と言える。
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