研究課題/領域番号 |
12610126
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
田中 共子 岡山大学, 文学部, 助教授 (40227153)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ソーシャルスキル / 異文化適応 / 在日外国人 / 臨床社会心理学 / 実験的セッション / 留学生 / ホストファミリー / 心理教育 / 実験セッション / 行動リハーサル / 日本文化 / 異文化滞在者 / 介入研究 / ソーシャルサポートネットワーク |
研究概要 |
留学生・研修生などの異文化滞在者を対象に、異文化適応における対人関係形成の役割とその促進法について、基礎的調査を行ったうえで心理教育的実験セッションを企画・実施し、その成果を確認した。まず量的手法を用いた横断調査データの分析から、ゲストのソーシャルスキル実施が異文化間対人関係形成を促すことを実証的に明らかにした。またホストによるゲストのソーシャルスキル実施への期待や、ホスト自身もソーシャルスキル不足を認識していること、対人関係形成の困難の原因について双方がソーシャルスキルを重視していることが明らかになった。次に学校場面およびホームステイ場面における、ホストとゲストのソーシャルスキルの獲得・実施について、質的研究法を用いて相方向的な同時調査を行い、仮説生成的にソーシャルスキルの行動化に至る過程を整理した。これらにより、ソーシャルスキル学習の潜在的ニーズの存在と、教育的介入による両者の関係性の構築・改善の可能性が示唆された。 実験セッションは、ビデオ教材を作成したうえで、行動の学習理論の枠組みにならって課題を構造化し、国立大学の大学院生:1日5時限×4日間を2シリーズ、NGOによる研修生:1日5時間×2ヶ月間を2シリーズ、国立大学の大学生:週1回×3週間を2シリーズなど、日本における異文化滞在者を対象に実施した。セッションのプレ-ポスト比較では、ソーシャルスキル学習による異文化理解の進展と積極的対処への意欲向上、パフォーマンスの向上についての認識が示された。 最後に研究視点および研究知見の理論化を試みた。臨床社会心理学の学問的枠組みを整理して将来的な展開の可能性を探り、異文化適応を促す心理教育について、研究結果に基づくプログラムとその結果を報告して実践的な提案とした。
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