研究課題/領域番号 |
12610152
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
|
研究機関 | 奈良大学 |
研究代表者 |
高田 利武 奈良大学, 社会学部, 教授 (20008189)
|
研究分担者 |
藤崎 眞知代 明治学院大学, 文学部, 教授 (90156852)
矢守 克也 奈良大学, 社会学部, 助教授 (80231679)
遠藤 由美 奈良大学, 社会学部, 教授 (80213601)
湯川 隆子 (陽川 隆子 / 湯川 降子) 三重大学, 教育学部, 教授 (40100945)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | 高齢者 / 文化的自己観 / コンピテンス / アイデンティティ / ジェンダー観 / クロージング |
研究概要 |
本研究計画においては、社会的役割からの引退、近親者や友人の喪失、身体機能の衰退など、それまでの人生の意味を一変させるような重大な出来事に直面する高齢期の意義と問題点を、発達・社会心理学的に解明すべく、高齢者の自己の捉えと日常的交互作用を、文化的自己観、コンピテンス、アイデンティティ、ジェンダー観、自己語り等の多様な観点から実証的に検討した。高齢化以前の成人との対比において実施された諸調査に依れば、高齢者の自己の捉えは、若年乃至中年成人に比して、相互独立性や自己有能観、自尊心の高揚に代表される如く極度に肯定的であり、亦、自己の体験した社会的事象を次世代に伝達せんとする意欲も極めて旺盛であった。斯かる傾向は一面においては今後の高齢化社会に対する明るい展望の一端を示唆するものであると同時に、大多数の高齢者にとっては明確な事実である身体的・精神的機能の減衰に対して殆ど意を払っていない側面も看取され、本研究の基幹概念である「クロージング(人生の終幕)」の観点からは、極めて不覚悟であるようにも思われる。昨今、「死への準備教育」が云々されているが、ライフサイクルにおける高齢期の意義と問題点を発達・社会心理学的から分明する「クロージング教育」の必要性も示唆されよう。
|