研究課題/領域番号 |
12610169
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
|
研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
坂本 佳鶴恵 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化研究科, 教授 (60201521)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | ジェンダー / メディア / 女性雑誌 / 若者 / 文化 / 出版 / 家族 / 女子大学生 / ジェンター |
研究概要 |
日本の女性雑誌は、近代以降のある時期の女性の生活や意識を探る格好の素材として、研究されてきた。女性の生活史という視点、日本の女性のあり方を知るという文化人類学的な観点、ジェンダー論的な視点などから研究されてきた。これらの研究は、メディアを対象とした研究に多くみられる二つのアプローチのいずれかあるいは双方をとっている。すなわち、メディアが同時代の人々の生活、心理状態やイデオロギーを表現しているという仮説(代理仮説)とメディアが同時代の人々の生活、心理状態やイデオロギーに影響を与えているという仮説(影響仮説)に基づく研究である。しかし、女性、および日本社会において女性雑誌がどのような存在かを考えるならば、これら二つの仮説のいずれも、また双方の組み合わせ・相互影響という形の仮説でも、適切ではない。そこで、本研究では、女性雑誌を、女性文化という視点から研究をおこない、広告資本、編集組織、読者というエージェントからなる資本主義文化としての女性雑誌の有り様を明らかにした。本研究の報告書は、三部構成となっている。第一部は、本研究の結果、期間中に発表あるいはこれから発表する予定で執筆した諸論文をまとめたものである。1章では、女性雑誌が資本主義を体現するまでの歴史的段階を明らかにし、2章では、女性雑誌におけるジェンダー概念の使用法を文芸投稿を例に分析した。3章では資本主義と相互利用しながら女性のエンパワーメントをおこなう新しい女性雑誌の出現を描き、4章では、資本・読者、編集者の相互関係について具体的事例をもとに分析した。5章では、グローバル化した女性雑誌の資本の論理と文化的差異の問題を扱った。第二部では、11大学の大学生を対象におこなった読者への女性雑誌と、その比較対象として男性雑誌の質問紙調査の結果をまとめ、女性雑誌がいかに女性の意識・生活に意味をもっているかを明らかにした。
|