研究課題/領域番号 |
12610201
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
大山 七穂 東海大学, 文学部, 助教授 (00213893)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2001年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 社会規範 / 規範意識 / メディア・フレーム / 調査 / 規範 / 内容分析 |
研究概要 |
平成12年度は、マスメディア(新聞記事)に表出された社会規範に関するメディア・フレームが人々の規範意識に影響を及ぼすものと考え、新聞の内容分析を行った。「成人の日」の社説と、「人生案内」というコラムへの投書とそれに対する回答の分析を行ったが、「大人」を大人たらしめる規範の希薄化と、投書内容の個人化および問題解決の脱規範化を見出すことができた。 平成13年度はそれを受けて、意識調査を実施した。調査の主な目的は、現在の人々がどのような規範意識をもっているのかその意識構造を明らかにして、そこから社会規範の変化を検討するとともに、メディア・フレームがどの程度影響を及ほすのか検証することである。調査対象は、神奈川県の一般成人男女1500名であり、443名からの回答を得た。規範意識には、変わった側面もあり、変わらない側面もあった。日本の伝統的な社会規範は予想していた以上に保持されていたが、家族をめぐる規範や性規範には大きな性差、年齢差がみられた。規範の曖昧化、希薄化については、一部の結果からそうした傾向を認めることができる。若年層の方が、全般的に判断の根拠が不明確で、その時その場の自己欲求に左右されやすく、一貫性に欠けていた。メディア・フレームについては、残念ながら明らかな影響を析出することはできなかった。ただし、家庭や学校で教えられたとする道徳内容が主として旧来の規範であるという結果をみると、変わりつつある社会規範の判断枠組はメディアが提供している可能性が大きいといえよう。
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