研究課題/領域番号 |
12610219
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 阪南大学 |
研究代表者 |
村田 充八 阪南大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (30174303)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 宗教 / 倫理 / エースト / 思考の枠組み / 世俗化 / 民間信仰 / 聖なる場 / 気枯れ社会 / エートス / 宗教行動 / 日本社会 / 宗教社会学 / キリスト教 / 宗教儀礼 / 心の安らぎ |
研究概要 |
筆者は、科研費の援助をもとに、二年度にわたって、80年代初めから継続的に行ってきた生駒山系等の宗教調査を続けるとともに、様々な宗教調査、国際学会への参加等を通して研究をすすめてきた。今回、二本の新しい論文、また数本の「宗教随想」を、筆者の研究リストに加えることができた。『報告書』(阪南大学産業経済研究所、2002年3月)に掲載した一1つの論文は、「『思考の枠組み』の検証と宗教」である。社会に存在する宗教的エートスが、暗黙の了解事項を形成し、人間の「思考の枠組み」を決定するものとして改めてとらえなおした。第二論文は、国際日本文化研究センターで報告した「「聖なる場」とr聖」性の検証--生駒山系宗教動態の変容過程を通して--」であり、頼富本宏編著(法蔵館、刊行予定)の著作に寄稿した。本論文では、宗教的風土が、社会的な世俗化を通して、大きく変容を遂げている過程を指摘した。しかし、多くの善男善女が宗教的行動を通して、今なお精神的な癒しを受けていることを明らかにした。論文や宗教的随想で明らかにしたように、社会に存在する宗教的エートスが、変容を遂げつつも、社会に絶大な影響を今も与え続けていることを明らかにした。阪神大震災の宗教的癒しと、その復興のためにキリスト教会が果たした役割についても調査も行った。阪神地区のキリスト教会が果たした宗教的潜在的力の大きさには目を見張るものがあった。オウム真理教事件以後、「気枯れ祉会」や、「無信頼社会」と称されるような世俗化の傾向は強まりつつあるものの、宗教が、生駒山系の民間信仰はじめ、世俗化傾向の荒波を越えて宗教的な影響力を保ちつづけていることを確認することができた。研究成果の詳細は、『報告書』の「序」に詳しく記述した。
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