研究課題/領域番号 |
12610308
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学(含民族学・民俗学)
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
岩井 正浩 神戸大学, 発達科学部, 教授 (80036392)
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研究分担者 |
川内 由子 四国大学, 短期大学部・音楽科, 講師 (20224727)
アルバレス ホセ (アルパレス ホセ) 英知大学, 文学部, 助教授 (30278767)
久万田 晋 沖縄県立芸術大学, 附属研究所, 助教授 (30215024)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | エイサー / 阿波踊り / よさこい祭り / 民俗芸能 / 民謡 / 継承・伝播・創造 / 現代の祭り / よさこい節 / 阿波踊 / よさこい祭 |
研究概要 |
2000〜2002年度の調査・研究によって得られた成果は以下の通りである。 (1)沖縄エイサーは、旧盆の行事としての性格を維持しつつ、沖縄市の「全島エイサー祭り」に見られるように、「見せる」要素を強めてきている。沖縄市など青年会のエイサーでは、定番の民謡ばかりではなくポップなども導入しているが、その殆どは琉球音階やウチナンチュの言葉である。また、「琉球國祭り太鼓」の新しい沖縄ポップの導入、「エイサー団真南風」の三線・笛・太鼓と伝統的な民謡を使用など、2極構造を呈してきている。一方、北部や本部半島などでは、旧盆行事としての手踊りエイサーを伝承している。 (2)徳島市の阿波踊りは、新しいチームの誕生と、新しい表現要素(踊りやフォーメーションなど)で、現代の都市における「見せる」要素を強めてきている。今日までも「よしこの」や「吉野川」を導入するなど、常に時世に応じた展開を続けてきている。一方、「富街流し」や「花むそう」など、以前の阿波踊りの形も復興してきている。伝統の継承と創造性が、400年の祭りの歴史を支え発展させている。 (3)高知市のよさこい祭りの音楽の基本は高知県民謡、《よさこい節》である。そしてこの歌が様々な様式でアレンジされるという、民謡の新しい展開がある。この音楽は、デフォルメやアレンジで現代感覚の新しい音楽に再創造されている。さらに《よさこい節》のオリジナルそのものの採用、武政英策の新民謡《よさこい鳴子踊り》の全曲使用など、様々なジャンルと地域・時代が渾然一体となった祭りを表出している。 以上3つの祭りでは、市民および祭りの担い手が、継承と全国への伝播・再創造を積極的に行ない、伝統と創造をスパイラルに発展させている、と結論できた。
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