研究課題/領域番号 |
12610317
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学(含民族学・民俗学)
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研究機関 | 帝塚山学院大学 |
研究代表者 |
鈴木 清史 帝塚山学院大学, 文学部, 教授 (80196831)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 聴覚障害 / 難聴 / ろう / 文化人類学的考察 / 生活様式 / 手話 / キュード・スピーチ / アメリカ手話(ASL) / 日本手話(JSL) / 聴覚障害教育 |
研究概要 |
本研究は、日本における聴覚障害者をめぐる文化的側面を考察することを目的としている。特に、聴覚障害をもつ人びとが、いわゆる健常者といわれる人びととどのような関係性に置かれているのかに焦点を合わせてきた。 調査は面接による聞き取りの方法を採用し、関西と九州北部の都市部で実施してきた。これらの地域を選択したのは調査者に地の利があること、調査対象者とすでに面識ができていたためである。 調査が進む過程で、調査者は聴覚障害という、大まかな枠組みの妥当性に疑問を持つようになった。つまり、健常者あるいは健聴者といわれる人びとは、「難聴者」も「ろう者」も併せて「聴覚障害者」いう枠に押し込めている。しかし、これは当の「聴覚障害者」とされている人びとの間では必ずしも通用しない。両者の間には明確な境界線があり、それが両者の生活意識に大きな影響を与えている。この種の情報は、本来調査を開始する以前に十分検討、検証を加えておくべきものであった。それを怠っていた研究者の姿勢について、十分反省をしなければならない。 いずれにしても、これを受けて調査者は、焦点を難聴者に合わせて、かれらの生い立ちから成長そして社会参加に関わるライフヒストリーの資料を収集してきた。現在、依然として資料の分析と整理を行っている最中である。調査の領域の性格から、収集してきた資料には個人情報が多い。そのたため、公表を前提とした資料分析に手間取っているのが実情である。できる限り早い時期に公表する予定である。
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