研究課題/領域番号 |
12610411
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
考古学(含先史学)
|
研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
木下 正史 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (70000487)
|
研究分担者 |
木村 茂光 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (90134759)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | 漏刻 / 定時時刻制 / 諸門開閉時刻制 / 陰陽寮鐘鼓報時制 / 都城十字街鐘鼓報時制 / 倭京 / 都城制 / 地方官衙時刻制 / 都城十字街鐘鼓時制 / 鐘鼓報時制 |
研究概要 |
1、飛鳥・難波・大津・藤原・平城・長岡・平安等の宮都を中心に、水時計時刻制及び都城の構造に関連する考古資料の収集、整理を行い、また「令集解」「延喜式」「日本書紀」「万葉集」や木簡等の文献・文字史料により時刻制、陰陽寮関係史料の収集、整理、分析を行った。その結果、古代宮都における水時計製作と水時計時刻制の成立・展開は律令制的政治体制の成立状況、都城の成立・構造整備・展開と深く関わることを明確にした。 2、とくに、律令制下における定時時刻制と諸門開閉時刻制の実態と特質を具体的に明らかにし、斉明6(660)年の中大兄皇子による水時計の初造は、定時時刻制と諸門開閉時刻制成立上の大きな画期であること、それは飛鳥における都づくりの広域への展開と本格化、律令制的特別行政区である「京」「倭京」の成立と密接に関わることを明確にした。 3、大宰府、多賀城、国衙、評・郡衙等の地方官衙における時刻制関係考古資料・文献史料の収集、整理を進めた。その結果、中央政府の拠点的出先機関である大宰府と多賀城では、奈良時代の早い時期に水時計時刻制が導入され、かつそれが少なくとも大宰府においては、条坊制的街区を備えた都市域の形成と相関する可能性が高いことを明確にした。さらに出羽国、美作国、加賀国などの国衙等での行政においても、平安時代初期までには水時計時刻制の導入があったことを明らかにした。 4、日本、英国、中国、韓国などにおいて、古代中国、朝鮮半島諸国における水時計及び水時計時刻制・報時制、同官僚制等に関する考古資料・文献史料の収集、整理、実地調査、分析を進め、古代中国、朝鮮の制度と古代日本の制度との異同、古代日本へ及ぼした影響の実態を明らかにした。とくに中国都城での特色である十字街鐘鼓報時制と日本古代における陰陽寮鐘鼓報時制の相違の実態と、その歴史的意義について明確にした。
|