研究課題/領域番号 |
12610429
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
国語学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
沖 裕子 信州大学, 人文学部, 助教授 (30214034)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 談話 / 東京方言 / 大阪方言 / 文字化 / 句 / 接続詞 / 気づかれにくい方言 / 場面差 / 最小単位 / 共通語 |
研究概要 |
本研究は、現代東京方言と現代大阪方言の若年層生え抜き女子二人の会話を対照させて、そこに表れる接続詞について考察しようとしたものであ。 接続詞については次のようなことが分かった。まず、調査対象とした摂津方言生え抜き女子大学生話者の談話には、ほとんど方言特有語が観察できなかった。また、先行研究で久木田は、接続詞「それで」「そして」が大阪方言談話を特徴づけているとしたが、今回の大阪方言談話資料には「そして」は、ほとんど出現しなかった。ちなみに「そして」は、東京方言談話においても出現していない。また、「それで」は若干みられたものの、「それで」自体は東京方言談話にも出現している。 収集した談話資料を観察すると、出現度数に差はあるものの、東京、大阪、両談話でともによく使用されている接続詞は、「けど」「だけど」「でも」「だって」「だから」であり、使用形式そのものからみれば両方旨の差はなかった。 以上の結果は、若年層の談話を収集したからであるともいえる。ただし、本資料のねらいはむしろ、こうした若年層の共通語化した資料を収集することにあった。共通語化した若年層談話において、形式は共通語化していても意味・用法に差異を有する「気づかれにくい方言」がみられるかどうかについて、詳細に観察するための資料となるからである。本成果を得て、今後は、これらの接続詞の意味・用法を詳細に分析することが課題である。また、個人差や世代差についても収集し、今回の定性的研究結果を位置づけていく必要がある。
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