研究課題/領域番号 |
12610443
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
国文学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
安藤 宏 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (30193113)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 太宰 治 / 肉筆原稿 / 日本近代文学館 / 太宰治 / 原稿 / 翻刻 / 原稿(肉筆資料) |
研究概要 |
太宰治の肉筆原稿は現在確認されているものの八割近くが遺族によって日本近代文学館に寄贈されており、現在同館の「太宰治文庫」に収蔵されている。しかし、これらの原稿の調査は膨大な時間と人手を要するため、これまでほとんど手つかずの状態にあった。申請者はこのうち、いまだに原稿が全集に未収録の22作品、2648枚を対象に、そのすべてに関して訂正後、抹消跡の調査を行い、その成果をCDと二分冊の冊子に集成した。まず、初年度においては全国の原稿の所蔵状況を調査すると共に備品の整備を行い、近代文学館との協議を重ねた。二年目に、青森県近代文学館所蔵の太宰治の肉筆資料に関する貴重な調査を行うことができた。これらと平行し、2〜4年目にかけ、作業補助者の協力の下に現行の調査を推し進めた。本調査の成果は今後の同館の「太宰治文庫」閲覧に大きく寄与すると共に、海外を初めとする遠隔地にあって、原稿の閲覧が困難な研究者にとって、太宰治の原稿を一望できる貴重な資料といえる。また、作者が原稿を訂正しながら書き進めていく過程を再現したものとして、近代文学の原稿調査の方法に一つの実例を提示することができたものと考える。なお、本調査は日本近代文学館との協議のもとに、同館としてはじめて化学研究費補助金にもとづく貴重資料の調査許可を得たケースであり、今後の同館収蔵資料の共同調査のためのテストケースとして、さまざまな可能性を提示するものである。
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