研究課題/領域番号 |
12610537
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
独語・独文学
|
研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
原 研二 東京都立大学, 人文学部, 教授 (50115622)
|
研究分担者 |
高本 教之 東京都立大学, 人文学部, 助手 (40315742)
黒子 康弘 東京都立大学, 人文学部, 助手 (50305398)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | ルネサンス / ワーグナー / シンケル / フィグーレンゲディヒト / エクプラシス / ブレーデカンプ / 図像 / ワールブルク学派 / バロック / ヴィジュアル詩 / オペラ座 / メディア / ドラクロワ / ゴーギャン |
研究概要 |
ルネサンス以降の観念の図像化という視点を引き続き精査した。2001年度は、ワーグナー協会7月例会にて、ワーグナーの総合芸術作品の光学性を説明した。1800年前後の光学劇場の図版から、バイロイト祝祭劇場の構造にいたる線上においてである。この線上には、ゲルマン風景の発明者フリードリヒと、擬古典主義者として古代を再現しようとしたシンケルがいる。特にシンケルについてひきつづき精査をおこなった結果、個々の図像の意味に加えて、この時代の光学的な質的変動が明らかとなった。これを著作にすることが年来の課題であったが、これについては、近代の始まりである図像運動としてののシンケル研究としてすでに脱稿し、近日、月兎社から刊行予定である。またフリードリヒについても科研成果報告書に論じた。このように、年度の変わり目とともに、発表の形になる過程から、収穫の時期に移りつつある。さらに、年来の研究テーマであったFigurengedichteに関する研究発表の目処がついていることが新たな展開である。すなわち、現在、月刊誌「現代詩手帳」において「詩は絵のように」という通しタイトルで「絵と文学の照応(エクプラシス)」論の連載を始めている。第一回「蛇行」論、第二回「行とは?」、第三回「入れ子詩法」を論じている。古代からバロック、現代にいたる図像メディアを徹底的に論ずる予定である。そのほか舞台美術論もひとつに纏める予定である。さらに、図像解読の手本を紹介するのも重要な仕事と考え、ブレーデカンブ著『カルチョの図像学』を選び翻訳を進めている(現在ゲラ刷り、法政大学出版局)。さらに新しい試みとして、研究発表のスピードをあげるために小冊子を特別に随時出していこうと思い、さし当たって2003年の1月にはワールブルク論を中心にした印刷物を出版した。
|