研究課題/領域番号 |
12610539
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
独語・独文学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
船越 克己 大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (40079108)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2001年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
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キーワード | ゲオルク・フォルスター / 『新マインツ新聞』 / マインツ革命 / 『世界周航記』 / コスモポリタン / 『ニーダーラインの観察考』 / フォルスターと芸術 / ヴォルガ・ドイツ人植民地 / ゲーテ / ブラバント革命 / リエージュ革命 / コスモポリタニズム / ヴァイマル古典主義文学 / フォルスターと絵画 / 西欧都市 / エカテリーナ2世 / フランス革命 / マインツ共和国 / ジャーナリズム / ドイツ・ジャコバン / 人種論 / ニグロ / カント / ヘルダー / 遺伝 / 世界旅行 / 理性 / 啓蒙主義 |
研究概要 |
本報告が扱うゲオルク・フォルスター(1754-94)は博物学者、啓蒙主義者、民主主義者として18世紀後半の西欧における世界史的運動と直接かかわったドイツ人・コスモポリタンである。この知の巨人は思想と行動の統一した稀有の人物であるが、当代のイギリス、ドイツ、フランスの社会とその思潮とともに歩んでいる。報告はつぎの5章より構成される。1-「エカテリーナ2世治下のフォルスター父子によるヴォルガ調査旅行」、2-「ゲオルク・フォルスターの『世界周航記』」、3-「マインツ革命とゲオルク・フォルスター」、4-「G.フォルスターと『新マインツ新聞』」、5-「ニーダーラインの観察考」。1章はエカテリーナ2世によるヴォルガ地方のドイツ人植民地計画の歴史を概観し、フォルスター父子のよるヴォルガ調査旅行の目的との関連を調べた。あわせて文献を網羅した。2章はゲオルク・フォルスターが『世界周航記』の執筆のさいに利用した資料について考察し、あわせてかれの叙述対象の選択とその文体の独自性をさぐった。3章はフォルスターのマインツ革命の実践とゲーテの革命観を対照させ、フォルスターの「共和国」構想を考察した。4章はマインツ革命の推進のためにフォルスターが中心になって発行した『新マインツ新聞』(1793.1.1.-3.29.)の記事を分析し、そのヨーロッパ的意味を強調した。5章はアレクサンダー・フォン・フンボルトと行ったフランス革命直後の西欧旅行を扱う。旅行の意味、西欧の諸都市の状況、フォルスターの芸術親(ゴシック建築、ルーベンスの評価)について叙述している。以上、ゲオルク・フォルスターの思想と行動の本質的部分に焦点を当てながら考察を進め、コスモポリタンとしてのフォルスター像を浮かび上がらせた。
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