研究課題/領域番号 |
12610569
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文学一般(含文学論・比較文学)・西洋古典
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
島途 健一 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 教授 (70128429)
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研究分担者 |
田中 継根 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 教授 (70011343)
志柿 光浩 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 教授 (60215960)
石幡 直樹 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 教授 (30125497)
山下 博司 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 教授 (20230427)
藤原 五雄 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 教授 (40036348)
佐藤 雪野 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 助教授 (40226014)
藤田 恭子 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 助教授 (80241561)
杉浦 謙介 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 助教授 (40196712)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 母語 / アイデンティティ / 差別と共生 / マイノリティ / ナショナリズム / 民族性の脱構築 / ジェンダー / 文学言語の選択 |
研究概要 |
多民族・多文化・多言語の共生が不可避の現実となっている現代社会の中で、作家や詩人たちが言語による表現活動において言語選択を迫られ、その言語選択が同時に彼らの表現活動の本質を特徴づけていく事例を個人的アイデンティティとの関連性において分析した。合わせてそうした輻輳するアイデンティティとの葛藤の中で行なわれる表現活動の中に、複数の社会・文化の関わりに由来する様々な問題性を検証し、新たなアイデンティティの在り方を探った。具体的な成果は以下の通りである。 1 アメリカ合衆国やインドなどのよく知られた「多民族国家」のみならず、日本、ドイツ、チェコ、ルーマニアといった、表面的には「国民国家」と見なされやすい国家についても多民族・多文化・多言語社会としての側面から捉え、母語と主要公用語との関係や言語教育・文化政策の現状について分析した。 2 当該地域で二つ以上の言語・文化を内面化しつつ言語表現活動を行なう作家・詩人のテクストを分析・検討し、社会の「多文化化」「多言語化」による言語観や文学観、言語表現の変質を跡付けた。 3 これらの作家・詩人が社会のマジョリティにいかに受容されているかを分析し、彼らが提示している新たな複合的アイデンティティが従来の言語観や文化観にフィードバックされる可能性を検討した。 4 以上の作業を通じて、従来の言語観およびそれを生み出した近代ナショナリズムを問い直し、新たな複合的アイデンティティに対する文化政策・教育政策を含めてのより広範な社会的承認の方途を探った。
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