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司法制度改革における憲法学の視点

研究課題

研究課題/領域番号 12620023
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 公法学
研究機関広島大学

研究代表者

阪本 昌成  広島大学, 法学部, 教授 (00033746)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード司法制改革 / 司法制度改革審議会 / 法の支配 / 陪審員 / 裁判員制 / 法科大学院 / 市民社会 / 個別法 / 事前規制 / ABA / 司法試験
研究概要

平成9年には「行政改革会議最終報告」が公表された。そこでは、官庁主導の事前規制体質から決別して、市民社会における諸個人の自由な営為を原則とする「事後規制」への政策転換が提言された。誰もが、公正で、透明な事後的救済手段に訴えうる社会へと、わが国は向かおうとしている。
公正かつ透明で、誰もがアクセスしうる救済手段とは、司法的解決を指す。行政改革会議のやり残した課題は、司法制度改革審議会へと引き継がれることとなった。
司法制度改革は、日本の社会全体に「法の支配」を浸透させるための改革である。平成13年の司法制度改革審議会意見書が「専門職大学院としての法科大学院」構想を公表したのも、それが「法の支配」実現のための必須の装置だと考えたからである。
本研究は、司法制度改革の方向性が定まりつつある今、《司法作用は、国家による公共財の提供である》という命題を論証するにあたって、「法の支配」の意味を真剣に受け止め、それが特権の排除、さらには自由の保障と関連していることにふれる。特権の排除という観点からすれば、法曹養成を国家独占によってなさしめ、法律相談業務を弁護士に独占させている現行法制度に憲法上の疑義がいだかれてしかるべきである。
司法制度改革革審議会最終意見では、国民に開かれた裁判制度を実現するために、「裁判員制」が提言された。陪審でもなく、参審制でもない、この新種があえて選択された背景には、陪審法制定にあたって交わされた憲法論議がある。
司法制度改革は、司法の世界に、分業・分権の体制を持ち込む目論見であると私は診断している。分業と分権は、ある意味で市民社会の基礎である。また、それは、国家の正当な役割は何であるか、という憲法学の究極の課題をも考えさせずにはおかない。
本研究は、私の永く探求してきた「国家と市民社会」の関係を、司法へと焦点を絞って再考する意味を持っている。

報告書

(3件)
  • 2001 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (9件)

  • [文献書誌] 阪本昌成: "法の支配と司法制度改革"有信堂. 1-220 (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] SAKAMOTO Masanari: "The Rule of Law and the Reformation of the Judicial System"

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 阪本昌成: "行政国家vs.司法国家"書斎の窓. 504号. 2-5 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 阪本昌成: "国家vs.市場"書斎の窓. 507号. 18-21 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 阪本昌成: "仕切られた競争vs.自由競争"書斎の窓. 508号. 18-21 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 阪本昌成: "積極目的規制vs.経済的規制"書斎の窓. 509号. 14-17 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 阪本昌成: "公共の福祉vs.人権"書斎の窓. 510号. 16-19 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 阪本昌成: "世紀転換期の憲法理論"公法研究. 65号(未定). (2003)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 阪本昌成: "憲法2 基本権クラシック 第二版"有信堂. 1-250 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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