研究課題/領域番号 |
12620101
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
政治学
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研究機関 | 文教大学 (2001) 北陸大学 (2000) |
研究代表者 |
宮原 辰夫 文教大学, 国際学部, 教授 (80247486)
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研究分担者 |
山根 聡 (山根 総) 大阪外国語大学, 外国語学部, 助教授 (80283836)
伊藤 皓文 北陸大学, 法学部, 教授 (40319075)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | イスラーム / 民主主義 / 民主化 / グローバル化 / 国軍 |
研究概要 |
われわれはイスラームと民主主義は両立するという立場から、アジアのイスラーム諸国(パキスタン、インドネシア、マレーシア)の政治変動について研究してきた。具体的には、イスラームと民主主義の両立性に関する問題から、アジアのイスラーム諸国の民主化と軍部の動向までを中心にして、検討を重ねてきた。その結果、次の三つの点が明らかになった。(1)冷戦後の近年、民主化の流れはアジアのイスラーム諸国にも大きな影響を及ぼしており、体制側もそれを無視することができない状況にある。(2)こうした民主化の高まりは、イスラー厶復興、地域紛争、分離独立の動きを活発化し、同時に軍部の台頭を招いている。(3)軍部の置かれた状況もまた、民主化の高まりや国際世論のグローバル化により変質している。パキスタンのムシャラフ軍事政権は国内外の政治的問題(アフガニスタンやカシュミール問題)により、現在のところ正統性を確保しているが、民政への移管を望む声は依然として根強い。ワヒド政権が崩壊した後、インドネシアのネガワティ政権はこれといった成果を挙げることなしに、依然として治安や経済などあらゆる面で多くの問題を抱えている。しかし、次期大統領選挙から国民による直接選挙が導入されなど、着実に民主化は進んでいる。アメリカの同時多発テロ後、マレーシアでは、急進的なイスラーム政党(PAS)は敬遠され、下降の傾向にあった与党(UMNO)に支持が戻りつつある。しかし、こうした現象はマハティール政権の権威主義的体質が改善されない限り、一時的なものとなり、より一層民主化は高まると予想される。
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