研究課題/領域番号 |
12630037
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済政策(含経済事情)
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
浅生 卯一 弘前大学, 人文学部, 助教授 (70281912)
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研究分担者 |
藤田 栄史 名古屋市立大学, 人文社会学部, 教授 (50110755)
野原 光 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (40085999)
猿田 正機 中京大学, 経営学部, 教授 (80139980)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 組立労働 / ライン生産方式 / セル生産方式 / リフレクティブ生産 / 学習戦略 / 組立産業 |
研究概要 |
20世紀の工業化の大きな特徴は、科学・技術の発展に支えられた巨大機械装置の導入と作業の細分化による流れ生産方式の広がりであった。しかし、今日、これとは異なる生産方式が、欧米と日本で導入され、広がりつつある。それは、機械化・自動化を過度に追求するのではなく、個々の作業者の作業範囲を拡大し、同時に、作業内容の機能的な意味連関を重視した人手に依存する生産方式である。本共同研究は、この新しい動向を、最新の文献・資料に基づいて整理・検討するとともに、日本国内の組立工場の実態調査により精査し、そこから21世紀の新しい工場生産方式のあり方を展望することを目的としている。2年間に実施した主な調査研究は、以下の2点である。第一に、日本と欧米の生産方式に関する文献・資料収集と、その検討・整理に着手し、とくに、スウェーデンの自動車産業で生み出されたリスレクティブ生産方式に関する文献の検討と日本語への翻訳作業を重点的にすすめた。その結果、今後の生産方式の発展にとって、リフレクティブ生産方式が大きな可能性を秘めており、この点を十分に吟味する必要性が明らかになった。第二に、日本国内で新たな生産方式を導入している工場の調査を実施した。主な調査対象は、自動車組立工場では、D社I工場とI社K工場、電気・電子機械組立工場では、M社、YN社(株)、NC杜、O社I工場である。調査を実施した工場においては、それぞれの製品の特性や生産規模等により、生産方式の具体的なあり方は異なるものの、いずれも、コンベア・ライン方式を前提とした機械化・自動化を過度に追求する従来の方式を転換し、「セル」や「工区」などと呼ばれる比較的小さな作業単位で、完成品や機能的にまとまりのある完成品の一部を組み立てる方式を導入しており、とくに電気・電子機械組立工場において、そのような新しい生産方式の維持・発展を確認することができた。
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