研究概要 |
この研究では,東北・九州地方を対象に生産システムと新産業創出に関する比較研究を行った。具体的には,山形県と熊本県を対象としている。その結果,研究期間内に主として遂行し得た事項は以下の通りである。 1.統計的な分析によって,生産配置と労働生産性を指標とした工業の部門別変動の地域的特徴を明らかにした。 2.山形県米沢市の繊維工業と熊本県荒尾市の陶磁器産業の実態を調査し,両産地の動向,生産構造,技術の継承システムなどを明らかにした。 3.山形県米沢市における機械工業の「学習システム」をとくに取り上げ,その形成の背景,機能などを詳細に明らかにした。対応する組織は,熊本県にはわれわれの調査の限りでは存在しなかった。
|