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琉球・沖縄を中心とする東シナ海域世界の環境変化と人口動態、社会変容に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12630082
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 経済史
研究機関横浜国立大学

研究代表者

飯島 渉  横浜国立大学, 経済学部, 教授 (70221744)

研究期間 (年度) 2000 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード熱帯医学 / マラリア / 疾病構造 / 占領政策 / 琉球・沖縄 / 評定所文書 / 琉球王朝 / 沖縄 / 台湾 / 天然痘
研究概要

本年度は、研究の総括を行うとともに、特に、熱帯医学の展開に関するサーベイを行った。昨年度までの研究において、産業構造の変化によって疾病構造、とくにマラリアの流行が左右されたことは明らかである。また、19世紀末から展開されたマラリア対策は、戦前においてはマラリアを根絶するにはいたらなかったが、一定の成果をあげ、戦後の米軍統治下で進められた対策によって、マラリアは根絶されることになった。これは、当該時期の占領政策の一環であったが、戦前までの統治システムのうえにDDTの残留噴霧を中心とした対策が進められたことは、社会制度の再編と密接な関係を有していたと考えられる。
台湾で、ヒューマン・アプローチが強調されたため、近代日本のマラリア対策は、全体として,ヒューマン・アプローチを中心とするものになった。そうした傾向は、第二次大戦中に、中国南部や東南アジア、ニューギニアに戦線が拡大し、マラリア対策が求められたときにもあまり変化はなかった。台湾におけるレッスンによってしか対策を進めることが出来なかったのである。こうした方法は、それを支えるシステムの問題も含め、台湾でも八重山でもマラリアを完全に抑制することは出来ず、結果として、マラリア研究がさかんに進められたにもかかわらず、第二次大戦の戦場では多くの将兵がマラリアに倒れた。ある種のアノフェレス・アプローチであった米軍の対策がかなりの成功を収めたこととは対照的である。しかし、今日では、その方法も見直しが必要となり、実際のところ、第二次大戦後にWHOが推進したマラリア根絶計画は、抑制計画へと後退せざるをえなくなった。

報告書

(5件)
  • 2003 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (11件)

  • [文献書誌] IIJIMA, Wataru: "Spanish Influenza in China,1918-1920'"D.Killingray and H.Phillips (eds),Spanish Flu,(Routlegde, London). 101-109 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 飯島 渉: "SARSという衝撃-感染症と中国社会-"『現代思想』第31巻第9号. 第31巻第9号. 104-112 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] IIJIMA, W.: "Spanish Influenza in China, 1918-1920"Spanish Flu(D.Killingray and H.Phillips (eds))(Routleged, London). 101-109 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] IIJIMA, W: "Impact of SARS"Gendaishiso. vol.31, No.9. 104-112 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] IIJIMA, Wataru: "Spanish Influenza in China,1918-1920"D.Killingray and H.Phillips (eds), Spanish Flu, (Routlegde, London). 101-109 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 飯島 渉: "SARSという衝撃-感染症と中国社会-"現代思想. 第31巻第9号. 104-112 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 中国史学会編(飯島渉): "「伝染病与辛亥革命」『辛亥革命与20世紀的中国』中巻"中央文献出版社(北京)(所収). 2413(1472-1492) (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 飯島 渉: "笹森儀助のまなざし-『台湾視察日記・台湾視察結論』(1896年)を中心に-"『歴史評論』. 第614号. 2-16 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 見市雅俊, 斎藤修, 脇村孝平, 飯島渉編(飯島渉): "「近代日本の熱帯医学と開拓医学」『疾病・開発・帝国医療-アジアにおける病気と医療の歴史学-』"東京大学出版会. 313(213-235) (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 飯島渉: "「海と疫病-つなぐ海、へだてる海-」、尾本恵市等編『海のアジア』第一巻"岩波書店. 199-217 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 飯島渉: "ペストと近代中国"研文出版. 380+42 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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