研究課題/領域番号 |
12630105
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
財政学・金融論
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
須齋 正幸 (須齊 正幸) 長崎大学, 経済学部, 教授 (40206454)
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研究分担者 |
川崎 能典 統計数理研究所, 予測制御研究系, 助手 (70249910)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | GARCHモデル / 市場の効率性 / 開示効果 / 市場のミクロ構造分析 / 超高頻度データ / 非線形時系列モデル / ボラティリティ / 為替レート / ミクロ構造分析 / 高頻度データ |
研究概要 |
本研究は外国為替市場のミクロ構造を実証的に研究した成果を掲載している。具体的には情報の市場への流入に対して為替レートのボラティリティがいかに反応するかという問題を統計的に検証することで、ミクロ構造を考察した。情報として、主要経済指標の公表とディーラーが用いるすべての情報という二つを用いた。前者ではアメリカの主要経済指標の公表が為替レートのボラティリティとクォートの両者にどのように影響を与えるかを分析した。そこでは多くの指標が両者に影響を与えたが、物価指数はクォート間隔のみに影響を与えている。ディーラーが直接影響を受ける情報を用いた分析では、GARCHモデルを用いてボラティリティと情報流入の関係を検討している。そこではstrong formの市場の効率性が成立しているという推計結果を得た。同様のモデルを用いて、曜日効果、市場効果および経済指標の公表値に関するサプライズの影響を考慮した場合、それらはすべてボラティリティに影響を与えることがわかった。さらに、為替レートの時系列データからこれまでに明らかになった曜日効果や市場効果を除去したデータ系列を新たに構成し、情報の市場への流入の効果を検討した結果、そこでもこれまで同様にそれらは為替レートのボラティリティに有意に影響を与えることが示された。 以上から、個別ディーラーの行動に注目したデータにより情報のボラティリティへの影響を分析した結果、曜日や市場などの制度的特異性要因のほか、私的情報を含むより広い意味での情報流入がボラティリティに影響を与えることが明らかになった。
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