研究課題/領域番号 |
12630116
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
商学
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研究機関 | 神戸商科大学 |
研究代表者 |
小西 一彦 神戸商科大学, 商経学部, 教授 (40094528)
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研究分担者 |
秋山 秀一 大阪府立産業開発研究所, 研究員
黄 りん 神戸大学, 大学院・経営学研究科, 助教授 (40225363)
上瀬 昭司 神戸商科大学, 商経学部, 助教授 (40264832)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 卸売業 / 卸中抜き / 新流通革命 / 阪神・淡路大震災 / 兵庫県 / 大阪府 / 経営実態調査 / 卸売企業 / 卸売業の経営実態調査 / 兵庫県卸売業 / 大阪府卸売業 |
研究概要 |
申請者たちは「阪神・淡路大震災」で大打撃を被った兵庫県とくに神戸市の経済の復興のためには地域卸売業の発展こそが大きな鍵を握っているという判断の下に、とりあえず3年前に兵庫県下卸売企業を対象に簡単な経営実態調査を実施した。今回はそれを踏まえての第2回目のものであるが、対象が大阪府下の卸売企業まで広げられている。この種の調査では比較的詳細で大規模なものとなった。実施後、詳細に分析を行うとともに、最近わが国の卸売業の構造と行動にはかつてなく大きな変化も見られるようになっていることから、その実情も明らかにしようと試みた。震災の影響は兵庫県の卸売業には今も見られる。しかし、経済の不況の長期化や非被災地の有力競合者らとの競争激化の影響から、目下、県下の卸売企業の経営は戦後で最大の困難に直面している。しかし、そのような状況下にあるにもかかわらず、過去3年間の経営が増収増益であるような企業も多数存在している。それも事実なのである。一般にそれら企業では他にも通じると思われるが、新しい時代を反映した理念や戦略などが採られていることも明らかになった。 こうして、本研究では、第1に、地域卸売業の震災後の経営の実態が明らかにされ、今後の展望が示されている。第2に、最近、「卸中抜き」論、あるいは「新流通革命」論と称してのかつての「流通革命」論と同様な「卸排除」論、「卸衰退」論が喧伝されているが、それは誤りであり、卸売業は新しい発展の時代に入ったことが主張されている。第3に、それについても一層の詳しい研究が必要であると見て、卸売業の分野に集中した共同研究者の集団が形成されたことも大きな成果の一つと考えている。昨年度に引き続き今年度に入ってからも何度となく卸売業の研究会が開催された。それを踏まえて、兵庫県と大阪府の3000社の卸売業に対して経営実態調査が実施された。回答を寄せられた企業577社(兵庫県223社、大阪府322社)に対して「調査結果報告書」が礼状とともに書面で送付された。神戸市と大阪市の両商工会議所からは講演会の開催とその場での申請者たちによる「卸売業の経営実態調査結果」の報告会が開催された。比較的著名な卸売企業約10社の経営者に申請者らが共同でインタビュウを実施した。最後にそれらを受けて今年5月に開催される日本商業学会全国大会でも共同で研究報告が行われることになっている。
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