研究概要 |
Aをテンソル圏とする。次めようなデータを対象とするカテゴリーD(A)を考える。Aの対象X, Yごとにベクトル空間F(X, Y)が与えられ、Aの射X´-->X, Y-->Y´ごとに線形写像F(X, Y)-->F(X´, Y´)が与えられ、Aの対象X, Y, Zごとに線形写像F(X, Y)-->F(ZX, ZY)およびF(X, Y)-->F(XZ, YZ)が与えられ、これらはいくつかの可換図式を満たさなければならない。(ここでAにおけるZとXのテンソル積をZXと書いた。)Aが半単純のときは、D(A)はAの中心と同値である。Aが半単純でない場合に興味がある。そこで、Aが有限群GのマッキーカテゴリーMのとき、および置換G加群全体のカテゴリーのときに、D(A)を調べて、構造を明らかにした。D(M)の方は、連結G集合とその自己同型の対を対象とするカテゴリー上のある種のマッキーファンクターの圏と同値になることがわかる。
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