研究課題/領域番号 |
12640113
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
井上 和行 信州大学, 理学部, 教授 (70020675)
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研究分担者 |
真次 康夫 信州大学, 理学部, 教授 (60020682)
服部 久美子 信州大学, 理学部, 助教授 (80231520)
本田 勝也 信州大学, 理学部, 教授 (50109302)
渡部 俊朗 会津大学, 総合数理科学センター, 講師 (50254115)
佐藤 健一 名古屋大学, 名誉教授
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 無限分解可能過程 / 多径数Levy過程 / ランダム測度 / ダムの確率過程 / 在庫過程 / マルコフ連鎖 |
研究概要 |
無限分解可能過程論の中でLevy過程は特別に重要な位置を占める。佐藤氏と渡部氏の共同研究によりLevy過程の過渡性の概念の精密化・階層化が行われ新たな結果が得られた。佐藤氏は山室氏との共同研究で自己相似加法過程の再帰性・過渡性についても結果を得た。Levy過程の概念の拡張である多径数Levy過程は,時間径数がN次元ユークリッド空間の第1象限を動くものとして定義される。佐藤氏はN径数d次元Levy過程に対するBochnerの意味での従属操作の概念を導入し,分布の自己分解可能性の遺伝問題を考察し,N径数d次元Levy過程の構造定理を示して径数空間の半順序に従う周辺分布の重要性を浮き彫りにした。N径数d次元Levy過程の構造を完全に決定する問題は未解決である。井上はN径数d次元Levy過程の一般化として,N径数d次元加法過程の概念を導入して,無限分解可能ランダム測度による構成と表現を与えた。そして特にN径数d次元加法過程が自己相似であるための条件および見本関数の正則性の判定条件を与えた。N径数d次元Levy過程に対する別の一般化として,佐藤氏は径数空間が錐(コーン)である場合のLevy過程と,錐に径数をもつたたみ込み半群との対応関係を研究し新たな結果を得た。井上は周期的かつ非加法的な流入を伴うダムの確率過程を導入し,放流率関数が線形の場合についてはダム過程に埋め込まれたMarkov連鎖の漸近挙動と極限分布の性質を明らかにした。放流率関数が一般の場合については今後の課題である。
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