配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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研究概要 |
区間(a,b)における積分が与えられたとき,これに変数変換を行って無限区間(-∞,∞)の積分に変換し,得られた積分に等間隔きざみ幅の台形公式を適用すると高精度の結果が導かれることが知られている.研究代表者の森らはすでに1975年に,変換後の被積分関数の減衰が二重指数関数型になるように変換を選ぶとき数値積分の効率が最も高くなることを発見し,有用な具体的な変換をいくつか提案した.このような変換間によって導かれる数値積分公式を二重指数関数型数値積分公式という. 本研究の目的は,有限区間の積分,とくに区問の端点に特異性をもつ積分,減衰の遅い関数の半無限区間における積分,減衰の遅い半無限区間のフーリエ型積分など代表的な型の積分に対して,それらを計算する二重指数関数型公式の基本的なサブルーチンと,自動積分サブルーチン(被積分関数を定義する関数サブプログラムと要求する許容誤差限界を与えるとその限界を満足する近似積分値を返すサブルーチン)を開発あるいは整備することであり,その目的はほぼ達成することができた.各々のサブルーチンのソースプログラムはFORTANで書いてあるが,それをすべて報告書に載せ,使用方法も付けてユーザーに使いやすしい形で提供することができた.とくに,フーリエ型積分に対する自動積分のサブルーチンのソースプログラムはこの報告書で初めて公開されるものである.この研究によって,これまでいろいろなところに分散していたサブルーチンも一つのパッケージにまとめられ,その結果今後一般ユーザによって二重動指数関数型数値積分公式がより広く利用されることが期待される.
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