研究課題/領域番号 |
12640123
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
福山 克司 神戸大学, 理学部, 助教授 (60218956)
|
研究分担者 |
高山 信毅 神戸大学, 理学部, 教授 (30188099)
山崎 正 神戸大学, 理学部, 教授 (30011696)
樋口 保成 神戸大学, 理学部, 教授 (60112075)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | 間隙三角級数 / 多項式エルゴード定理 / 中心極限定理 / 概不変原理 / 重複対数の法則 / Bakerの数列 / Riesz-Raikov和 / non-conventional average / Riesz-Rakov和 |
研究概要 |
この研究により得られた結果を大別すると以下の5つとなる。 1.『間隙三角級数の概不変原理』Lebesgue空間上の三角函数列などの部分列について確率論的極限定理を新たに示すことを試みた.対象に選んだのは[exp(k^b)]で与えられる列を周波数に持つ間隙三角函数列であり,この列に対してはErdosが1962年にb>1/2の範囲で中心極限定理が成り立つことを示し,さらにb>0の範囲でもこのことが成立すると予想した.この予想に関しMuraiは1982年にb>4/9の範囲で肯定的に証明を与えた.また重複対数の法則はb>1/2の場合にTakahashiが1975年に示している.これら二つの定理を含む上位定理である概不変原理に関してはb>1/2の場合にBerkesが1978年に示している.我々はMuraiが解決したb>4/9の場合に中心極限定理以外の極限定理が得られていなかったので,研究の結果、この場合について概不変原理が成り立つことを証明した. 2.『多項式エルゴード定理に関連する中心極限定理』Σf(θ^nx)g(θ^<n^2>x)の形の和に代表されるいわゆるnon-conventional averageの中心極限定理について研究し、その極限分散を確定した。これはRiesz-Raikov和の中心極限定理の研究の手法により可能になったものである。 3.『Bakerの列に関連する中心極限定理』有限個の互いに素な自然数を指定し、これらのみを因数に持つ整数全体を増大順に並べたものがBakerの数列である。我々はこの列n_jに関してΣf(n_jx)の形の和が中心極限定理を成り立たせることを示した。 4.『Koksma型の大数の法則のa.e.版』大数の法則[18]:fに可積分性以外の条件を仮定せずRiesz-Raikov和Σf(θ^κt)の大数の法則を示す問題を考える。θが自然数ならErgode定理より成立することが分かるが、fが2乗可積分なら代数的なθに対しても成立することがBourgainにより示された。Rioはa.e.θに対しても成立することを示した。ただし、θの例外集合はfに依存するので、これはBourgainの結果よりはるかに弱い主張である。我々はRioの方法を研究しRiesz-Raikov和の形は本質的でなく、このような定理はより一般の列に対して成り立つことを示した。即ちn_<k+1>-n_k>δ>0の下でΣf(n^α_kt)の大数の法則はa.e.α>0に対して成り立つという結果である。 以上の結果は学術論文に発表されたことを付記しておく。
|