研究分担者 |
栗木 進二 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (00167389)
藤原 良叔 筑波大学, 社会工学系, 教授 (30165443)
石原 和夫 大阪女子大学, 理学部, 教授 (90090563)
綿森 葉子 大阪女子大学, 理学部, 助教授 (70240538)
丸田 辰哉 愛知県立大学, 情報科学部, 助教授 (80239152)
大内 本夫 大阪女子大学, 理学部, 教授 (70127885)
|
研究概要 |
情報理論や符号理論の目的は、与えられた通信路を用いて情報の伝達を行なうとき、元の情報源をどのように符号化し復号化すれば、効率よく、かつ、信頼性の高い伝達が行なえるかをソフトの面から研究することである。雑音の無い通信路を用いて通信文を送る場合には、もっとも効率のよい符号化の方法がShannon, Haffman等によって求められているので、本研究では、通信路としては雑音のあるq元一様通信路を考え、符号化の方法としてはもっとも実用的な線形符号を考える。雑音のあるq元一様通信路を用いて、あるq元[n, k, d]符号(すなわち、符号長n、次元k、最小距離dのq元線形符号)の符号語を送る場合、もっとも多くのエラーを訂正できる符号を求めるためには、すべての整数k, d, qに対してn=n_q (k, d)であるようなq元[n, k, d]符号を求めればよいことが知られている。ここに、n_q(k, d)は与えられた整数k, d, qに対してq元[n, k, d]符号が存在するような整数nの最小値を表す。Griesmer(1960)は「与えられた整数k, d, qに対して、q元[n, k, d]符号が存在するならば、n≧g_q(k, d)成り立つ。」ことを示した。ここにg_q(k, d)はGriesmer boundと呼ばれるk, d, qによって決まる既知な関数である。本研究では、多くの整数k, d, qに対して、Griesmer boundの等号を満たすq元[n, k, d]符号が存在するかどうかを有限射影幾何を用いて調べ多くの結果を得た。詳しくは、平成12年度〜平成14年度文部科学省科学研究費補助金-研究成果報告書「符号理論とデザインの研究」を参照。
|