研究課題/領域番号 |
12640183
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎解析学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
風間 英明 九州大学, 数理学研究院, 教授 (10037252)
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研究分担者 |
趙 康治 (趙 康冶) 九州大学, 数理学研究院, 助教授 (10197634)
古島 幹雄 琉球大学, 理学部, 教授 (00165482)
金子 譲一 琉球大学, 理学部, 教授 (10194911)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 直線束 / 小平の補題 / トロイダル群 / 複素トーラス / 力学系 / 解析的コモホロジー群 / 擬アーベル多様体 / 線形化可能性 / 連分数展開 / 解析的コホモロジー群 / コホモロジーの非ハウスドルフ性 / 擬凸性 |
研究概要 |
(i)弱1-完備多様体が小平の意味で正の直線束を持つとき正の直線束の十分高いテンソル積の切断により、複素射影空間に埋蔵できるかという問題がある。最近高山茂晴氏により、正の直線束自身を用いず、そのAdjoint直線束を用いることで、コンパクトのSiuの理論と同様の結果が得られることがわかり注目されている。擬凸性を持った多様体上に正の直線束があるとき、その十分高いテンソル積の切断によって、正則凸性と同様の直線束凸性があるかどうかの問題がある。これについては、多くの研究があるが、多様体の有界部分領域を対象にした議論に終始している。有界領域に制限する必要性は、境界に向かって増大する切断を得ようとすると、与えられた正の直線束のテンソル積の回数を限りなく増大させる必要性がでてくることにある。この問題を、正の直線束自身を用いるのではなく、Adjoint束を用いると、少なくとも標準束の境界に向かうときの変動を考えずにすむので、直線束凸性の大域化が可能であることを示した。 (ii)強1-凸多様体においても、小平の補題が成立しないことがあるという例を最近代表者は発見した。従って強1-凸多様体においても、小平の補題が成立するものと、成立しないものに分類することが新たに研究目的になった。 (iii)Cohomologically finite typeのトロイダル群の存在は、弱1-完備ケーラー多様体のあるクラスにおいてはコンパクトケーラー多様体の理論と同様の理論が成り立つものと類推できる。例えば、Hodge分解定理やHodge理論はCohomologically finite typeのトロイダル群においては成立する。このようなクラスの特徴付けについて、一部にしか過ぎないが研究成果をあげた。
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