研究課題/領域番号 |
12640186
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎解析学
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
酒井 良 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70016129)
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研究分担者 |
高桑 昇一郎 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10183435)
倉田 和浩 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10186489)
岡田 正巳 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00152314)
望月 清 中央大学, 理工学部, 教授 (80026773)
石井 仁司 早稲田大学, 教育学部, 教授 (70102887)
平田 雅樹 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70254141)
肥田野 久仁男 (肥田野 久二男) 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00285090)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | ポテンシャル論 / 自由境界問題 / 求積領域 / ヘレンショウ流れ / ヘレショウ流れ |
研究概要 |
本研究は、自由ないし移動境界問題の中で典型的なヘレショウの流れに焦点をあて、ポテンシャル論的方法、複素解析的方法を主に用いて、近年の非線形偏微分方程式の理論や粘性解の理論を取り込みつつ、古典的な方法では得られなかった流れの形状の時間的変化の特性を明らかにすることを目指すものである。 流れの初期領域の境界上に角があり、その角の内角が0度から360度のときまでの詳しい研究を行った。初めに90度と360度が特別であることを明らかにし、次に90度の場合は、停留点と層流点を分けるよい条件を見出し、最後に360度の場合は、内部問題と外部問題を解決し、得られた調和測度の評価を用いて、まずベキ関数で記述される場合に層流点であるための十分条件を得、次により一般な場合に層流点であるための十分条件を調べ、一般的な十分条件を示すことが出来た。 各分担者は、この研究成果を得るにあたり様々な貢献を為したが、各分担者の個別の研究にも成果をあげた。それらのいくつかを簡単にまとめると以下の通りである。 ◇岡田:数値調和解析の研究として、特にスプライン関数や、ウェイヴレットを用いた選点法による関数近似評価を証明し、偏微分方程式の数値計算に応用した。 ◇倉田:非有界領域における典型的な非線形楕円型境界値問題の非自明な正値解の存在問題において、領域の幾何学的性質が重要であるが、漸近的にいくつかの筒上領域を持つような非有界領域での解の存在定理を証明した。 ◇高桑:非線形楕円型方程式の研究で重要な役割を果たしているPohozaevの恒等式の偏微分方程式系への拡張を考え、その応用としてユークリッド空間の有界領域での調和写像とP-調和写像の解の一意性を示した。 ◇石井:ハミルトン・ヤコビ方程式に対する周期的均質化における収束速度を解析し,更に緩和現象の定式化とその発現について十分条件を与えた. ◇望月:振動型ポテンシャルを伴うシュレディンガー作用素に対する固有関数の増大度の評価とスペクトル表現および摩擦項を伴う古典的波動伝播問題に対する解の減衰や、スペクトル・散乱理論の研究を行った。
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