研究分担者 |
福田 拓生 日本大学, 文理学部, 教授 (00009599)
渡辺 敬一 日本大学, 文理学部, 教授 (10087083)
黒田 耕嗣 日本大学, 文理学部, 教授 (50153416)
山浦 義彦 日本大学, 文理学部, 助教授 (90255597)
鈴木 理 日本大学, 文理学部, 教授 (10096844)
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研究概要 |
2進法を用いて得られるvan der Corput列の概念を拡張することで,1次元の変換の逆像を用いることで疑似乱数列を生成する.この疑似乱数列の性質は変換から得られる力学系のエルゴード的性質と深いつながりがある。これが一様分布列であることは力学系が混合的であることと同値であることが力学系の不変確率測度の研究によって示すことができる.さらに力学系に対応するPerron-Frobenius作用素の固有値を研究することで,この列のdiscrepancyを評価することができた.このことにより,数値積分への応用の道が開かれた.この結果をさらに改良して,2次元のlow discrepancy列を記号力学系を用いて構成することに成功した,2000年9月にSaltzburgで開かれたIMACSのシンポジウムで講演を行った. 1次元の力学系から得られるCantor集合のHausdorff次元をα-Fredholm行列によって求める方法を与え,さらにその上の力学系のエルゴード的性質を研究し,その次元を求める方法を与えることができた.また,パラメータをもつCantor集合の次元の計算を行い,その相転移現象についての研究を行った.この論文は投稿中である. 力学系の高次の混合性の収束のオーダーを研究することから始め,力学系から定まるrandom walkがBrown運動へと収束する速さについての研究を行った.これについてはやはり2000年9月にSaltzburgで開かれたIMACSのシンポジウムで報告を行った.論文はInst.Natural Science, Nihon Universityに受理されている.
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