研究分担者 |
浅倉 史興 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (20140238)
田原 秀敏 上智大学, 理工学部, 教授 (60101028)
猪狩 勝寿 愛媛大学, 工学部, 教授 (90025487)
山原 英男 大阪電気通信大学, 工学部, 助教授 (30103344)
坂田 定久 大阪電気通信大学, 工学部, 助教授 (60175362)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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研究概要 |
バウエンディーグラウイック(M.S. Baouendi -C.Goulaouic)が定義したフックス(Fuchs)型偏微分方程式,すなわち初期面に沿って確定特異点をもつ線形偏微分方程式,に対しては,指数多項式(indicial polynomial)と呼ばれる多項式,及びその零点である特性指数(characteristic exponent)が重要な役割を果たす.従来の研究においては,この特性指数に条件を付けて考察されることがほとんどであったが,平成11年度以前に当研究グループが行った研究において.特性指数の滑らかさを仮定せずに,初期面にのみ特異性(多価性も許す)を持つ斉次方程式の解の構造を局所的に明らかにすることができた.1階のフックス型システム(偏微分方程式系)に対しても,ほとんど同様に解の構造を明らかにすることができた.平成12年度からの本研究においては,まず,1階のみではなく,いわゆるVolevic型のシステムに対して,同様に解の構造を明らかにすることを目指し,これに成功した. 上で述べたフックス型偏微分方程式においては,1変数(t)だけが特別な働きをする(これをフックス型変数と呼ぶ).今までの研究において得られた諸結果やアイデアを,フックス型変数が2つ以上ある場合(N.S.Madi氏による定義を採用した)に適用できるかどうかを明らかにすることを次の主目標とした.アルジェリアのM.Belarbi氏やM.Mechab氏の協力を得る事ができ,特に実領域における超関数解の存在について考察した.フックス型変数が1つの時よりずっと複雑な状況にあることが分かったが,複素領域における斉次方程式のすべての解の構成を行ったときのアイデアを援用することで,ある程度の結果が得られた. その他,非線型フックス型方程式やその応用などについても結果が得られた.
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