研究課題/領域番号 |
12640201
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
大域解析学
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
山上 滋 茨城大学, 理学部, 教授 (90175654)
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研究分担者 |
大塚 富美子 (松久 富美子) 茨城大学, 理学部, 助教授 (90194208)
藤原 高徳 茨城大学, 理学部, 教授 (50183596)
日合 文雄 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (30092571)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | テンソル圏 / 軌道体 / ホップ代数 / フロベニウス代数 / 双加群 / 双対性 / 五角形方程式 / 自由積 / スペクトル流 / 平面代数 / 分岐則代数 |
研究概要 |
1.半単純テンソル圏に多角形の三角形分割ごとに有限次元ベクトル空間を対応させることにより、半単純テンソル圏を純代数的かつ組み合わせ論的に記述した。また、その応用として、テンソル圏における双対構造を、Grothendieck環上の、符号値関数として特徴付けた。 2.半単純テンソル圏における有限群による対称性の記述ならびに、軌道体構成法の定式化を行った。さらに、有限可換群の場合に、軌道体構成法に関する双対性を確立し、AD双対生等、既存の関係式の一般的構造を解明した。 3.剛性をもったテンソル圏における、Frobenius相互律の定式化とその代数的帰結である諸公式の関係を解明した。その応用として、部分因子環論における組み合わせ構造が、Frobenius相互律の存在と同等であるとの結論を得た。 4.上記2.で得られた結果をさらに拡張するために、群による対称性を、ホップ代数の表現の作るテンソル圏と同定し、それを用いて、ホップ代数による対称性に関する軌道体構成方法の新たな定式化を行い、軌道体についての双対定理のさらなる拡張を得た。 5.上で述べたホップ代数を対称性とする軌道体構成法は、ホップ代数の正則表現のもつ「吸収性」を再解釈するものであったが、その後、この正則表現の作るある種の代数構造を一般化し、テンソル圏におけるフロベニウス代数なる概念が、これら一連の双対性が寄って立つ本質であることが判明した。圏論的なフロベニウス代数で分離的なものについては、フロベニウス代数の双対性を定式化することが可能であり、それを用いて、フロベニウス代数が作用する双加群の作るテンソル圏を考えると、これが軌道体として上で与えたものと同一(同型)である、という結果である。これについては、現在、取り纏め中である。
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