研究課題/領域番号 |
12640206
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
大域解析学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
石毛 和弘 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (90272020)
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研究分担者 |
長田 博文 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (20177207)
三宅 正武 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (70019496)
名和 範人 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (90218066)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2001年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2000年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 熱方程式 / 爆発問題 / ノイマン条件 / 非負値解 / コーシー問題 |
研究概要 |
平成12年度から13年度において、拡散方程式の非負値解の構造と応用ということ研究を行った。まず、熱方程式の非負値解の一意性について研究を行った。まず、石毛は東京工業大学教授村田實氏とともに、全空間における非負値解の一意性について研究を行い、拡散係数と解の構造について詳細に研究した。これによって、以前に知られていた結果の改善を行うとともに、最善の結果を得た。さらに、石毛はこの研究を非有界領域の非負値解の研究に応用し、拡散係数、領域の形と解の構造の関係について研究した。これによって、ディリクレ境界条件下においては無限大での領域の漸近挙動が解の構造について強く影響することがわかった。 その後、今まで得られた非負値解の構造の結果の応用ということで、石毛は固体燃料の燃焼問題から派生する、ある熱方程式の爆発問題について研究を行った。特に、拡散係数が十分大きいとき、解は領域のどの場所で爆発するかノイマン条件の下で研究を行った。解が爆発する場所は非定数第一固有関数の最大点または最小点と予想し、それを筒状領域について証明を行った。 さらに、東京学芸大学助教授溝口紀子氏とともに、一般の有界凸領域において、上の結果を一般化し、拡散係数が十分大きいときの準線形拡散方程式の爆発解の爆発点の特徴付けを、ノイマン境界条件の下で行った。解が爆発する場所は、Oではない第一固有値に対応する固有空間への初期の射影の最大点の近くで起こることが証明された。これは、筒状領域に比べ、非定数第一固有関数の形状がより複雑になることから、その解析ははるかに難しくなっていた。 また、これらの研究においては、分担者である名和氏、三宅氏、長田氏のそれぞれの分野からの支援が重要な役割を為した。
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