研究課題/領域番号 |
12640210
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
大域解析学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
梶原 毅 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (50169447)
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研究分担者 |
洞 彰人 岡山大学, 環境理工学部, 助教授 (10212200)
中島 惇 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (30032824)
綿谷 安男 九州大学, 数理学研究院, 教授 (00175077)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | ヒルベルト双加群 / C*環 / 離散力学系 / ヒメベルトC^*-双加群 / 力学系 / 複素力学系 / 可算生成加群 / ヒルベルトC^*-双加群 / 可算生成 |
研究概要 |
本研究期間中に明らかにしたことは、概略次の通りである。 1.有限基底をもつヒルベルトC*-双加群に関するそれまでの研究を受けて、可算基底をもつヒルベルトC*-双加群についての理論の整備を行った。特に、可算基底を持つ場合の有限指数の特徴付けを行った。また、可算基底で双加群の例として、可算クンツクリーガー双加群を考えて有限指数となるような重み付けの条件を与えた。さらに、可算生成となるような具体例へを多く構成し、理論を具体例への応用を発展させていく予定である。 2.可算基底を持つヒルベルトC*-双加群の例として、双加群の連続群による接合積を考え、有限指数になることを示した。また、コンパクト群の表現環を生成する例も構成した。 3.可算生成クンツクリーガー双加群から生成されるC*環の構造を調べ、単純になる条件、イデアル構造が解析できる条件、純無限になる条件などを求めた。 4.一次元トーラスの有限和を頂点集合とする連続グラフに対してヒルベルトC*-双加群を定義し、単純になる条件、イデアル構造が解析できる条件を求めた。さらに、グルポイドC*-環による構成とヒルベルトC*-環による構成が同型であることも証明した。 5.有限生成でなく、かつ有限指数でもないヒルベルトC*-双加群の例として、テント写像力学系に付随したヒルベルトC*-双加群の研究を行い、具体的な可算基底の構成、K-群の計算、単純性、純無限性の証明などを行った。これについては、さらに区間力学系の研究に発展させる予定である。 6.リーマン球面上の有理関数の反復合成で与えられる複素力学系に対して、ジュリア集合に制限して、分岐点を含んで有限生成にはならない場合も含むヒルベルトC*双加群の定義を与えた。2次関数、チェビシェフ多項式などの具体例においてC*環の構造を解析し、K-群を計算した。この研究はさらに複素力学系のエルゴード的な性質の研究と合わせて発展させる予定である。
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