研究分担者 |
高桑 昇一郎 東京都立大学, 理学部, 助教授 (10183435)
竹内 博 四国大学, 経営情報学部, 教授 (20197271)
河合 茂生 佐賀大学, 文化教育学部, 教授 (30186043)
内藤 博夫 山口大学, 理学部, 教授 (10127772)
加藤 信 大阪市立大学, 理学部, 助教授 (10243354)
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研究概要 |
共形幾何構造の研究への応用を念頭に,n-調和写像,そして,さらに一般のp-調和写像とその周辺領域についての研究を行った.代表者中内は,分担者河合と共同で,コンパクトリーマン多様体上の,p-ラプラシアンの第1固有値について,下からのいくつかの評価を導いた.特に,Ricci曲率が下から正の数で押さえられている場合のLichnerowicz型の評価式と,非負のRicci曲率をもつ場合のLi-Yau型の評価式が得られた.これらの評価式の証明には,それぞれ違うタイプのBochner-Weitzonbeck型の公式が用いられている.ちなみに,Lichnerowicz型の評価式は,p-調和関数より,もう少し一般的な解のクラスに対して証明されている.分担者河合は,p-調和写像に対する「加藤の不等式」について調べていたが,さらに詳しい研究を行い,p-調和写像特有のいくつかの評価式を導いた.分担者高桑は,非線形楕円型方程式の解の特異点の付近での漸近挙動を調べ,解の1階微分についての評価を得ている.また,Euclid空間の有界領域上の非線形楕円型方程式系の解の一意性をPohozaevの恒等式を用いて証明した.このような様々な側面からの研究のサポートを受け,代表者中内は,n-調和写像についての研究を進め,conformal Killing vetor feldsとの関連性が調べられている.
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