研究分担者 |
加藤 信 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10243354)
石本 浩康 金沢大学, 理学部, 教授 (90019472)
中尾 愼太郎 (中尾 慎太郎) 金沢大学, 理学部, 教授 (90030783)
久村 裕憲 静岡大学, 理学部, 助教授 (30283336)
北原 晴夫 金沢大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (60007119)
橋本 義武 大阪市立大学, 理学部, 助教授 (20271182)
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研究概要 |
リーマン多様体を特別なものとして含む,正則ディリクレ空間の族のスペクトル収束とその極限の解析を前年度に引き続き行った.具体的には,次の結果を得た:(1)距離球体の測度の増大度とポアンカレ不等式の一様成立の下に,内在的距離に関して完備な正則ディリクレ空間の族のコンパクト性を示した.(2)局所的正則ディリクレ空間からリーマン多様体への写像のエネルギーを定め,エネルギー最小写像の存在,一意性,正則性を示し,さらにスペクトル収束のもとでのエネルギーの連続性を,非正曲率多様体へのホモトピー類の中の解の場合および領域の上の境界値問題の解の場合においてそれぞれ明らかにした.(3)コンパクトリーマン多様体のスペクトル距離収束の考えに基づいて,接続の与えられたエルミートベクトル束の粗ラプラス作用素のスペクトル収束およびエネルギー形式のモスコ収束に関する全有界性と極限のベクトル即の解析を行った.また微分形式に関するホッジラプラシアンとの関係から,下に有界な準同形作用素をポテンシャル項として含む場合も考察した.この場合は幾何的に重要な場合であり,詳細な解析は今後の課題である.
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