研究課題/領域番号 |
12640236
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
草野 完也 広島大学, 大学院・先端物質科学技術研究科, 助教授 (70183796)
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研究分担者 |
横山 央明 東京大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00311184)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 太陽 / フレア / コロナ / MHD / シミュレーション / リコネクション / 磁気ヘリシティ / プラズマ / ヘリシティ / 太陽磁場 / 不安定性 |
研究概要 |
本研究は詳細な太陽表面磁場観測と最新の数値シミュレーションを統合することにより、太陽コロナ活動の物理機構を解明することを目的として企画実行された。その結果として、以下に記す5つめ大きな成果を得ることができた。(1)マグネトグラムから磁気ヘリシティ流束を測定する方法を世界で始めて開発した。(2)磁気ヘリシティ流束とコロナにおける軟X線活動との相関を世界で始めて実証した。(3)詳細なデータ解析によって、磁気シア反転とコロナ活動との相関の存在を世界で初めて示した。(4)磁気シア反転の結果として太陽フレアが発生するという「シア反転フレアモデル」を世界で初めて提唱すると共に、その物理過程の実現可能性を3次元数値シミュレーションによって実証した。(5)磁気シア構造とフレアの初期発光との空間相関を解析し、シア反転フレアモデルが予言するシア反転層における発光の存在を突き止めた。これらの成果は、それまで仮説にすぎなかった太陽光球面からの磁気ヘリシティ入射と太陽コロナにおけるエネルギー解放活動との因果関係を明確に実証するものであり、当初の目的はほぼ達成されたと考えられる。特に、「シア反転フレアモデル」は多くの観測事実を説明することができる重要な理論モデルとして注目されている。ただし、本研究では観測磁場データのみに従う完全な実データシミュレーションは残念ながら実現することができなかった。このためには、誘導方程式の3成分を利用した3次元逆問題を解く必要があり、その手法開発が今後の課題として残された。
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