研究課題/領域番号 |
12640258
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
|
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
伊藤 克美 新潟大学, 教育人間科学部, 助教授 (50242392)
|
研究分担者 |
上村 潔 東邦大学, 理学部, 教授 (80161222)
五十嵐 尤二 新潟大学, 教育人間科学部, 教授 (50151262)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | AdS / CFT / Non-commutative / Non-local action / Super-pp-wave / Exact RG / GW relation / Lattice gauge theory / Super Yang-Mills / Ads / super-AdSxS / Lattice chiral symmetry / Super Yang Mills / Lattice Gauge Theroy / Super particle / Green-Schwarz formabism / AdS_5×S^5 / Exat-RG / Anti-field forwabism / D-brane / Duality |
研究概要 |
論文にまとめられた研究成果は次の4項目に大別される。 i)上村等はLlosaとVivesによる提唱された非可換場の正準理論形式を発展させ、最近の超弦理論の発展において注目されている非可換幾何学の場の理論に適用した。U(1)非可換ゲージ場の解析を行い、局所場との関係を論じた。Seiberg-Witten写像を非局所正準形式での正準変換として取り扱うことにも成功した。さらにBRST対称性の生成子および、Anti-field形式との関係も明確にした。 ii)Maximal超対称性を持つ背景時空とそこでの超対称性代数は最近見出され、そのPenrose極限としてsuper-pp波代数が見出された。これは、最も簡単な平坦に近い背景時空であり、曲がった時空での超弦理論の研究に役に立つ。実際この時空での超弦理論は可解であることもわかっている。上村等は超対称性なAdS_5xS^5およびAdS_4xS^7に対して、このPenrose極限が代数的な縮約として表されることを導いた。これはモデルによらない結果であり、表現によらず超対称性なAdS_5xS^5からPenrose極限としてsuper-pp波代数が見出されることを示したものである。 iii)Wilson流の繰り込み群を考えた場合、赤外切断によって一見対称性が破れてしまうことが起こる。最も大事なのはゲージ対称性の場合であろう。五十嵐等は、「一見破れてしまった様に見える対称性が形を変えながら残っている」ことを示した。この研究の、これが最も重要な成果である。この研究による定式化は反場形式に基づいており、有効対称性はQuantum Master方程式の形で表現されている。この定式化の、摂勲論との対応、anomalyの位置付け、表現論などについて論文にまとめた。格子理論への拡張も行った。 iv)伊藤等の論文では、格子上に超対称ゲージ論を定義することを目指している。超対称ゲージ論はAdS/CFT対応を通じて弦理論と密接に関連していることもあり、連続理論による理解が近年非常に進んだ分野である。一方で、ゲージ論の非摂動的取り扱いに大きく役立ってきた格子理論では、「超対称性」ゲージ論を扱う方法が確立していない。これを与えようというのがこの研究の目標である。上記2編の論文では、staggered fermionとリンク変数の系に、Grassmannoddな変換のもとでの不変性のあることを示した。この変換は超対称性の場合の様に、二つの変数を入れ替えるものになっている。連続理論における超対称性との関係は今後の研究を待たねばならないが、非自明な成果である。
|