研究課題/領域番号 |
12640297
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 岡山理科大学 |
研究代表者 |
宮川 和也 岡山理科大学, 理学部, 教授 (70219731)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | ハイペロン / K中間子生成 / ハイペロン-核子相互作用 / ハイペロン,核子相互作用 / クォーククラスター模型 |
研究概要 |
本研究の目的は (a)γ+d→K^++Λ(Σ)+N (b)γ+^3He→K^++Λ(Σ)+N+N (c)e+d→e+K^++Λ(Σ)+N (d)e+^3He→e+K^++Λ(Σ)+N+N 反応での断面積、偏極量などの系統的な解析を行い、K中間子の生成過程および終状態でのハイペロン-核子間相互作用の知見を得ようというものであった。素過程γ+N→K^++Λ(Σ)およびe+N→e+K^++Λ(Σ)の振幅はC.Bennholdらの協力の下にSAPHIRなどの実験データにフィットした最新のものを用いた。解析を重視した反応(a)、(c)については、重陽子、および終状態のハイペロン-核子系に対しても厳密な取り扱いを行なった。反応(a)に対しては、K中間子の放出角度、運動量を広い範囲にわたって変え、また様々な偏極量-放出ハイペロンの偏極、ビーム光子の偏極、およびビーム、ハイペロンの2重偏極(double polarization)-について系統的な解析を行った。その結果、Quasi-Free Scatteringの領域で断面積が大きくなること、また、ΛおよびΣ双方の閾値近傍で終状態相互作用の効果が現れることを見出した。特筆すべきことは、2重偏極C_zは終状態ハイペロン-核子相互作用に敏感であり、相互作用モデルの妥当性を決定できる可能性があることである。また、電子線によるsemi-exclusive反応d(e, e'K^+)の断面積の結果も得ている。運動量移行Q^2および放出電子の角度θ_eを適当に選べば、Σ閾値近傍に顕著なハイペロン-核子相互作用によるピークが得られるとの知見を得ている。比較すべき実験の状況であるが、米国、Thomas-Jefferson研究所で行なわれた実験結果の解析が進展せず、直ちに実験との比較が行なえない現状である。このため、^3Heを標的とする反応(b)、(d)の定式化は終えているが、数値計算は進めずに、クォーククラスター模型(RGM)によるハイペロン-核子相互作用を導入するための検討を行なった。宮川は、藤原義和氏(京都大・理)と共同して、2体RGMの積分核を、このような少数系での厳密計算に用いるための新たな理論的知見を得ている。
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