研究課題/領域番号 |
12640378
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性一般(含基礎論)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
吉森 明 九州大学, 大学院・理学研究院, 助教授 (90260588)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 動的密度汎関数法 / 相互作用点モデル / 溶媒和ダイナミックス / 密度場の非線形効果 / トラッピング拡散モデル / ガラス転移 / 非平衡比熱 / 剛体球系 / 射影演算子法 / 非線型ランジュバン方程式 / 川崎・Gunton射影演算子 / 密度汎関数理論 / 北原のオメガ展開の方法 / モード結合理論 / 混合系 / 数密度の非線型緩和 / Smoluchowski方程式 / 時間分解蛍光スペクトル / 過冷却液体・ガラス転移 / Sumi・Marcus理論 |
研究概要 |
1.動的密度汎関数法の分子液体への拡張 分子液体の計算機シミュレーションで、よく使われる相互作用点モデルに、動的密度汎関数法を拡張した。相互作用点密度場の自由エネルギー汎関数が得られれば、相互作用点密度場の時間変化が完全に計算できるよう、定式化した。この自由エネルギー汎関数は、RISM等の平衡系の多くの理論から計算できる。 2.溶媒和における分布の幅のダイナミックス 最近、西山と岡田は、溶媒和ダイナミックスで、時間分解蛍光スペクトルの幅の緩和がピークより遅いという、実験結果をえた。これまでの理論は、ピークと幅は厳密に同じ緩和を与えるので、この結果は説明できない。そこで、この現象を理解するために、分子の回転緩和だけでなく、密度場の非線形効果を取り入れた簡単なモデルをつくり、幅のダイナミックスを計算した。その結果、密度場の緩和が充分遅ければ、幅の緩和がピークより遅くなることがわかった。現在、このモデルが正しいかどうかを調べるために分子動力学シミュレーションを計算している。 3.過冷却液体とガラス転移の研究 (1)トラッピング拡散モデルの微視的な基礎付けをした。化学反応の理論を使い、ジャンプ速度の分布を微視的に導いた。その結果、粒子の運動に速度の違う緩和がある時、ジャンプ速度が分布することがわかった。また、その分布の具体的な形を求め、速度の小さいところで、べき乗分布になることを見いだした。 (2)加えて、ガラス転移における比熱の異常を研究した。比熱の激しい変化を説明するために、非平衡系における比熱を新しく定義し、いくつかのモデル系で計算した。 4.配位数に対する粒子の大きさの効果 剛体球系を積分方程式を使って調べた。無限希釈した溶質剛体球に2種類の大きさの違う剛体球を溶かし分布関数を計算した。
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