研究課題/領域番号 |
12640408
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体地球物理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
東 敏博 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90135517)
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研究分担者 |
藤森 邦夫 京都大学, 大学院・理学研究科, 講師 (00025470)
福田 洋一 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30133854)
竹本 修三 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40027256)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 絶対重力計 / 重力変化 / 南海地震 / フィリピン海プレート / 室戸岬 / ラコスト重力計 / 海溝型巨大地震 |
研究概要 |
東海地域から紀伊半島、四国地方にかけては、フィリピン海プレートがユーラシアプレート下に沈み込んでおり、海溝型巨大地震が繰り返し発生している。本研究の目的は、このようなプレート沈み込み帯における絶対重力変化を検出し、プレート沈み込みのメカニズムを明らかにすることであった。 まず、本研究においては、四国東南部において最も沈降速度の大きい室戸岬にある東京大学地震研究所・室戸地殻変動観測所の坑内に重力基準点を設置し、絶対重力測定を実施した。使用した絶対重力計は京都大学大学院理学研究科所有のFG-5#210である。観測は、2001年2月、2002年2月および2002年9月の計3回、それぞれ、約1週間実施した。得られた結果からは、この間において有意な絶対重力変化は認められなかった。しかしながら、絶対重力計の測定精度からみれば、さらに観測を続ければ、数年内には、沈み込みに伴う絶対重力変化が検出できると考えられる。 また、国土地理院が全国に展開しているGPS連続観測点(GEONET)のデータからは、四国東南部において、フィリピン海プレートが年間数cmの速度で日本列島下に沈み込んでいることが明瞭に確認された。この沈み込みに伴って、室戸岬は高知市近辺に比較して年間約1cm程度の沈降が生じている。この沈降に伴う相対重力変化を検出するため、相対重力計であるラコスト重力計を用いて、精密重力測定を実施した。観測点はこれまでの成果と比較検討するために、一等水準点および電子基準点(GPS連続観測点)上で行った。得られた結果からは、測定精度を上回る重力変化は検出できなかった。 海溝型巨大地震である南海地震の発生の可能性が指摘されている現在、沈降速度の最も大きい室戸岬において、絶対重力測定によって重力変化を監視することは、プレート沈み込みのメカニズムの解明にとっても、今後とも非常に重要である。
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