研究課題/領域番号 |
12640421
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
気象・海洋物理・陸水学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山本 衛 京都大学, 宙空電波科学研究センター, 助教授 (20210560)
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研究分担者 |
山中 大学 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (30183982)
橋口 浩之 京都大学, 宙空電波科学研究センター, 助教授 (90293943)
深尾 昌一郎 京都大学, 宙空電波科学研究センター, 教授 (30026249)
河野 宜幸 京都大学, 宙空電波科学研究センター, 学振特別研究員
LUCE Hubert 京都大学, 宙空電波科学研究センター, 学振外国人特別研究員
KAWANO N Kyoto University, Radiko Science Center for Space and Atmosphere, JSPS Postdoctral Fellow
LUCE H Kyoto University, Radiko Science Center for Space and Atmosphere, JSPS Postdoctral Fellow
河野 宣幸 京都大学, 宙空電波科学研究センター, 学振特別研究員
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2000年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | MUTSI観測 / MUレーダー / 超高分解能温度観測 / 気象ゾンデ / 大気乱流層 / 日仏協同実験 / 周波数領域干渉計 |
研究概要 |
大気乱流層の構造に関して、フランスの研究者が開発した高度分解能10cmという超高感度温度計搭載の特殊ラジオゾンデを用いた大気温度の超高分解能観測等によって、厚さが10m以下の大気乱流薄層が多重に存在することが発見されており、その早期検証が待たれている。一方、MUレーダーでは、周波数領域干渉計(FDI)法を用いて高度分解能を飛躍的に向上させることが可能である。本研究では、上記の気球とMUレーダー観測を同時実施することで、大気乱流の薄層構造の解明を目指した。 1.MUTSI観測の実施:京都府京田辺市に気球打上げ場所を設営し、MUレーダーが「周波数干渉計法」等による対流圏・成層圏観測を実施中にフランス製ラジオゾンデ打上げを実施した(平成12年5月)。打上げられた気球は、超高分解能の温度観測を行うものが10機、通常の気象ゾンデが4機であり、いずれも成功裡に実施された。 2.データ解析の実施:MUTSI観測で取得されたデータのうち、MUレーダー観測データについて日本側でデータ解析を進めた。またフランス側では特殊ラジオゾンデ観測データの解析が行われた。日仏双方のデータ解析結果の比較を通じて、大気の安定度が非常に高い薄層構造が多重に存在し、その間に安定度の低い領域(大気乱流)が存在する様子がはじめて観測的に明らかにされるなどの成果を得た。 3.新たなレーダー観測による乱流層の研究:MUTSI観測で得られた知見を元に、MUレーダーを用いた多ビーム観測を実施し、乱流散乱エコーの方位角依存性について研究を進めた。その結果、大気乱流層と風速の鉛直シアーに極めて強い相関が対流圏・成層圏を問わずに存在することが見出された。更にMUレーダーによる64ビームという超多ビーム観測を実施し、対流圏内の大気乱流層の3次元構造を直接観測すること成功した。平成13年度にはインドネシアの赤道直下に完成した赤道大気レーダーを用いて、初めての周波数干渉計観測を実施するなど、乱流層の振る舞いに関する多くの新しい研究を実施した。
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