研究課題/領域番号 |
12640439
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地質学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
平 朝彦 (2001) 東京大学, 海洋研究所, 教授 (50112272)
斎藤 実篤 (2000) 東京大学, 海洋研究所, 助手 (40292859)
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研究分担者 |
木下 正高 海洋科学技術センター, 深海研究部, 研究副主幹 (50225009)
芦 寿一郎 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (40251409)
徳山 英一 東京大学, 海洋研究所, 教授 (10107451)
斎藤 実篤 海洋科学技術センター, 深海研究部, 研究副主幹 (40292859)
平 朝彦 東京大学, 海洋研究所, 教授 (50112272)
望月 公廣 東京大学, 海洋研究所, 助手 (80292861)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 孔内計測 / 岩石物性 / 古環境変動 / 堆積学 / 構造地質学 / 南海ドラフ / 国際深海掘削計画 / 孔壁画像 / デコルマ / 氷期・間氷期 / Core-Log Integration / GeoFrame |
研究概要 |
本研究においては、平成12年度に孔内計測データ解析用に専用ソフトウェア「GeoFrame」の運用を東京大学海洋研究所において開始した。これを用いて国際深海掘削計画(ODP)Leg186とLeg196で得られた孔内計測データを解析した。Leg186の三陸沖日本海溝前弧域では、珪藻質泥岩と挟在するドロマイト層の産状が孔壁画像の解析によって明瞭に示された。これにより掘削試料との対比によって地層の物性と岩相の関係が明らかにされ、海洋古環境や続成作用の研究に関して孔内計測が有効であることが示された。南海トラフにおけるODP Leg190および196の掘削および孔内計測により得られたデータの解析を行った。特にLeg196で得られたデコルマを貫通する孔内計測データについて詳細な解析を行ない、掘削試料を用いた物性データとの比較を行った。その結果、デコルマ内は極めて不均質な構造からなり、間隙率の高い所と低い所が混在する。デコルマの上下の地層の物性については下層の間隙率が高いことが示された。以上により、プレート沈み込み帯デコルマ帯の基本的性質が明らかになった。 銚子地域の科学掘削ロギング/コア計測データに関して古海洋学的、堆積学的解釈を行った。その結果、約80〜40万年前の間、銚子域では泥岩が堆積したが、その間隙率、自然ガンマ線、電気抵抗において有孔虫の酵素同位体比から得られた氷期-間氷期サイクルと同期した変動が認められた。これを上総層群の堆積パターンと比較して検討すると、氷期は珪藻が多く堆積し、間氷期には砂-シルト岩・陸源物質が堆積し、これは氷期・間氷期サイクルに連動した黒潮・親潮の変動によって説明できる。本研究を通じて、掘削試料と孔内計測データを組み合わせた解析により、高い分解能で地層記録の解読や断層帯の構造解析を行なうことができることが示された。
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