研究課題/領域番号 |
12640480
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地球化学
|
研究機関 | 岡山理科大学 |
研究代表者 |
兵藤 博信 岡山理科大学, 自然科学研究所, 助教授 (50218749)
|
研究分担者 |
板谷 徹丸 岡山理科大学, 自然科学研究所, 教授 (60148682)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
|
キーワード | 原生代玄武岩質深成岩 / 輝石 / 全自動レーザー段階加熱 / ^<40>Ar / ^<39>Ar年代測定 / レーザーマイクロプローブ / 拡散定数 / 閉止温度 / 原生代玄武岩質岩脈 / 完全自動レーザー段階加熱 |
研究概要 |
平成12年度夏期に、カナダオンタリオ州中部地域に広範に分布する原生代初期から後期の玄武岩質深成岩・岩脈類を28カ所において試料採取した。これらから新鮮な斜方輝石、単斜輝石を分離し、^<40>Ar/^<39>Ar測定を行うため中性子照射を行った。 前年度に完成させたレーザー加熱法の自動温度制御プログラムと組み合わせることにより、全自動レーザー段階加熱単結晶年代測定システムを完成させ、測定の精密化・迅速化・省力化に役立てた。また11月に購入した自動XYZステージを利用して、通常は測定点ごとに操作を必要とする測定を連続的に実行するシステムを平成13年度にわたって開発した。これによってレーザープローブ用薄片試料の測定ポイントをあらかじめ登録しておけば、測定途中に試料の移動・破損等が起きない限り測定を任意の回数だけ連続させることができる。パルスレーザー照射の際に気化する鉱物試料が運動量を放出するが、それによる反動が大きく薄片試料を固定することが課題であった。二個の金属(チタン)製ワッシャーの間にその重量だけで試料をはさむことにより自由空間を確保しながら、薄片の移動が起きないようにした。この方法で透過光観察を行いながら年代測定を行う手法が実現された。 平成13年度は、選択されたいくつかの試料について、段階加熱実験を行った。同一の岩石から分離した輝石であっても全く異なる年代パターンを示す例がみられた。Arrhenius plotから拡散定数を求め、見積もられた閉止温度は、黒雲母、白雲母よりも高温で角閃石よりも低い約450℃前後であり、今後の地質温度計としての活用が期待される。これらの結果を第9回鉱物学・岩石学・地球化学国際シンポジウム(スイス、チューリッヒ)で発表する。
|