研究課題/領域番号 |
12640490
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
岩崎 不二子 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (10017329)
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研究分担者 |
橋爪 大輔 理化学研究所, 物質基盤研究部, 研究員 (00293126)
安井 正憲 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (00201822)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | X線結晶構造解析 / 温度分割構造解析 / 相転移 / 有機結晶 / 粉末X線回折 / アシル尿素 / アクリジン-N-オキシル誘導体 / 5配位ボロン化合物 / 銅錯体 / 超原子価B化合物 / フェナントリジンニトロキシド / アルキル鎖のコンホメーション |
研究概要 |
本研究は、単結晶状態を保ったままで相転移を示す有機結晶について、転移点近傍を2K程度の間隔で、広い温度領域に亘って温度分割単結晶X線構造解析を行い、転移に伴う構造の動的変化を検討したものである。三次元結晶構造の温度変化の詳細を検討することによって、転移機構を明らかにすることができた。さらに結晶崩壊を伴う相転移についても粉末X線回折による結晶構造解析を行い、転移前後の構造変化を明らかにすることができた。このような研究は、転移中に結晶が崩壊したり、またしなくても広い温度領域を細かい測定点で単結晶X線構造解析することが不可能に近かったため、従来ほとんど行われていなかったものである。今回対象としたのは、長鎖アルキル基を有するacridin-N-oxyl誘導体(1)、いろいろなアルキル基を置換基とするアシル尿素誘導体(2)、dithiocatecholが配位した5配位ボロン化合物(3)の固相相転移についてである。(1)では長鎖アルキル基の末端の回転による乱れで、アルキル基間の熱膨張が他の部分に比較して大きいためにアルキル基の動きを誘導する。(2)は側鎖のアルキル基の種類によって室温から融点までの間で、固相相転移を示す場合と示さない場合があることが知られていたが、その転移機構と転移の有無を明らかにすることに成功した。さらに、転移の際に結晶が崩壊する例について、粉末回折法に温度分割測定法を適用し転移機構を明らかにした。(3)はBに配位するdithiocatechol ligandの接触距離の変化に伴ってdithiocatechole面かゆらぐ空間を得たことによる相転移であった。
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