研究課題/領域番号 |
12640508
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
有機化学
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
大北 雅一 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (60211786)
|
研究分担者 |
辻 孝 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20029482)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | 高歪み化合物 / 多環化合物 / デュワーベンゼン / シクロファン / マクロサイクル / Dewar ベンゼン |
研究概要 |
近年、特異な構造的、電子的および光学的特性を持つ新奇な炭素豊富化合物の設計と構築が注目を集めている。しかしながら、いくつかの関連したベルト型分子の合成の試みはあるのではあるが、円筒型構造を持つπ共役炭素豊富マクロサイクル類は、その興味深い構造特性にもかかわらず、今なお合成的挑戦の標的化合物と成り続けている.本研究では、[4_6]パラシクロファンドデカイン誘導体の最初の合成とキャラクタリゼーションを目指した。この化合物は6つのパラフェニレンユニットと6つのブタジインユニットが交互に連結された構造を持ち、高度に不飽和な円筒型π共役系を形成している。本アプローチの鍵となる特徴は、デュワーベンゼン構造をパラフェニレンユニットの折れ曲がり合成等価体として初めて利用した点にある。すなわち、アセタール架橋ジハロデュワーベンゼンを活用したマクロ環化によってヘキサキス(デュワーベンゼン)化合物を調製し、その原子価結合異性化によって、目的とする[4_6]パラシクロファンドデカイン誘導体を高度に歪んだ、しかし単離可能な化合物として光化学的に発生させることに成功した。本研究で得られた結果は、我々が開発したデュワーベンゼンビルディングブロックアプローチが、平面ベンゼン構造からは構築困難な歪んだフェニレンマクロサイクルの構築において高い合成的価値を持つことを示すものであり、本アプローチの今後のさまざまな系への応用が期待される。
|